富山市自転車共同利用システム

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家で新聞は取っていないので、新聞は図書館で読みます。
したがって、毎日読んでいるわけではないのですが、
たまに読むと、なかなか興味深い話題が載っていたりします。
昨日は北日本新聞の「天地人」に、富山市の新しい試み、
自転車共同利用システムの話題が、取り上げられていました。
写真の特注自転車を借りて、どのステーションでも返却できる。

これはNプロ(NPOひと・みち・まちづくり)などで、
これからのまちづくりは、徒歩と自転車を中心に作るべき!
と学習していたときに、一つの具体策として提案されたものです。
ただし、提案したのは高岡市でして、今回は富山市で実現します。
今回の導入に関しては、富山市の森市長が検討を重ね、
欧州視察のときに、バルセロナでこのシステムを利用して、
シクロシティのシステム導入を決めたようです。

せっかく市民活動として、一年以上掛けて調べて提案しても、
高岡市では、これほど画期的な成果は得られませんでしたのに、
富山市では、市長の判断でこれだけのことがすぐ実現する。
市町村における長の役割は、やっぱり大きいのだと実感します。
ワンマン行政とも言える、富山市の現市長のやり方には、
懸念を抱く人が多いことも事実ですが、実現力は貴重です。

富山市コンパクトシティ構想も、たくさんの問題を抱えて、
手放しで良いとは言えないのですが、将来ビジョンは興味深い。
それに比べると高岡市は、新幹線新駅開業に伴うまちづくりも、
いまいちコンセプトがはっきり見えず、盛り上がりません。
住民の高齢化と、エネルギーコストや環境保護の観点からも、
車優先のまちづくりを、これ以上進めるのは愚かだと思うのですが、
それもほとんど改善されることなく、まちづくりは進んでいる。

進んでいると言えば聞こえはいいですが、旧態然とした発想で、
まちの中で車優先の道路づくりばかりしているから、人足が遠のく。
車が便利になって、どこへでも簡単にいけるようになれば、
駐車場代金を気にして、ゆっくり出来ない町中は素通りして、
時間を気にせず車で行ける、郊外のショッピングセンターへ行く。
もしもまちなかに人を呼びたかったら、車を閉め出せばいいのです。

車に頼らなくても移動が便利で、ゆっくり出来る場所であれば、
しかもそこに歩き回れる公園やお店や、文化施設があれば、
お年寄りも子連れの家族も、安心して集まってくるでしょう。
こんな、誰が考えてもわかりそうなことが、出来ない行政もある。
富山市のシステムは、12月開業予定の環状路面電車に合わせ、
15カ所のステーションを設けて、150台の自転車を導入する。
総事業費はなぜか、1億5000万円と高額ですが・・・・