暴風が吹いて

夜の天空を、凄まじい音が沸き立って、
屋外は、暴風が吹き荒れているようです。
もう春の、季節風でもないでしょうに、
壊れかけた自然界の、異常気象で、
今年は様々な観測記録が、更新される。

風が吹いて桶屋が儲かる!なんて、
呑気な落語に笑っていられた昔と違い、
現代は、暴風が吹いて水処理業者が大儲け!
そもそも、環境破壊による暴風なんざ、
破壊の原因であると同時に、開発の結果です。

世界中で豊かな自然を、金儲けの資源にし、
地球上の自然バランスを破壊したから、
異常気象が増えて、砂漠化が進行している。
だけどあらゆる生命は、水が命だから、
水処理業者は大活躍するでしょう。

穏やかな、命のゆりかごだった大自然を、
凶暴な姿に変えて、お金だけは儲けました。
おカネさえ有れば何でも出来る!?!
おカネを儲けて何が悪い!と吠える魍魎。
そして未来に怯える小さな子どもたち。

それにしても、恐ろしい暴風音です。
台風なら事前に対策も出来たでしょうが、
今夜の嵐は、突然すぎて打つ手がない。
愛する家族がいる人は、声掛けあって、
きっと来る、明日に希望を託しましょう。

だけど海辺の生き物たちは、また悲しい。
天上から振り下ろされて、地上を洗い流し、
農薬や洗剤や廃棄物で汚れた、その水が、
嵐の夜には、たっぷり海辺にやってきます。
そして溜まって、沈殿するしかないでしょう。

いつか将来、たっぷりお金を稼いだら、
海の水を、全部きれいにしてくれるのか?
破壊するだけ破壊して、直す資金も作れない。
そんな文明なら、壊してしまえとばかり、
夜の闇に、暴風の咆吼が轟いています!