滝田洋二郎映画の面白さ!

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おくりびと」のアカデミー賞外国語映画賞受賞で、
あまりにも有名になってしまった滝田洋二郎監督ですが、
彼は以前から、斬新で面白い映画を作る名人でした。
しかも何かを悩み抜いて作るような芸術家型ではなくて、
おっ、これは面白そうだからやってみようか!って感じで、
ひらめいたアイデアを、うまく形に乗せるセンスがある。

20代後半、5年間で20本のポルノ映画を作った監督で、
これだけの本数があれば、僕も何か見ていたでしょうが、
どの作品を見たかまではわからない、ただのエロ映画です。
ところが、「コミック雑誌なんかいらない!」は鮮烈で、
公開当時に見た僕は、かなり衝撃を受けたのを覚えています。
それから、「木村家の人々」「病院へ行こう」があって、
「僕らはみんな生きている」なんかは伝説的に面白かった!

さらに当時ベストセラーだった「新宿鮫」を映画化して、
シャ乱Q演歌の花道」「お受験」「秘密」と続き、
やがて多くの人が知る通り「陰陽師」が大ヒットします。
そして「阿修羅城の瞳」は、最新のSFXを駆使しながら、
伝統的日本文化に独特な、道行心中ものの現代版傑作でした。
一転して「バッテリー」では、ありきたりな家族の成長を、
原作を超えて、母親の視点と存在感で描ききっています。
なんか常識に囚われない、自由自在さが魅力なんですね~!

最近作の「バッテリー」と「おくりびと」に関しては、
ブログを書き始めてから見たので、感想も書いてあります。
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「バッテリー」記事リンク&amazonリンク
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/53774346.html
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000M2DJGS?ie=UTF8&tag=isobehon-22

おくりびと」記事リンク&amazonリンク
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/56128950.html
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B001Q2HNOW?ie=UTF8&tag=isobehon-22
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地元高岡のシネコンでは「おくりびと」がロングランして、
新作「釣りキチ三平」と、滝田映画が2本上映されています。
この滝田監督が生まれ育ったのが、僕と同じ砺波平野で、
年齢的にも近いので、親近感を抱く気持ちもあるでしょう。
保守色の強い田舎では、有名大学や大企業が持て囃されますが、
そうしたものと無縁だった、彼の履歴もなんだか嬉しい。
好きな映画を好きなように作る、遊び感覚が好きですね♪

各々映画の配役やロケ地、色彩などにも絶妙のセンスがあって、
アカデミー賞を取ろうと取るまいと、この監督は面白い。
もう資金集めの苦労もないでしょうから、また思わぬ角度から、
次ぎも斬新で新鮮な作品を作ってくれるだろう!と楽しみです。