転び公妨・考

はたして、どれくらいの人がご存知でしょうか?
10月の事件に関しては、ネットでビデオ配信され、
数日のうちに15万件のアクセスがあったようですから、
多くの人が関心を持っていたことは事実でしょう。
いわゆる公安警察による、転び公務執行妨害
略して「転び公妨」と呼ばれる公安警察の手口です。

今回は、あまりにも典型的な偽装逮捕の様子が、
余すところなく映像に写されて、ネット配信されたので、
これを新しい時代のメディアとして紹介されています。
つまり、今までのマスコミでは、こうした事件は、
警察発表がすべてで、市民は事実を知る権利がなかった。
これが、冤罪が後を絶たなかった要因の一つだったけど、
現代のネット社会が、この冤罪を暴いているのです。

いったい、こんな偽装活動を平気でやる公安とは何か?
日本中の警察内部にあって、刑事警察より格上とされ、
刑事警察以上の予算を使いながら、活動は公表されていない。
いわば昔の特高警察と同じような位置付けのものなのです。
彼らは政治思想を中心に、社会の安定を目指している?
と言うわけで、7月の洞爺湖サミットでも大活躍でした。
この警備に使われた膨大な予算は、それだけ予算があれば、
世界中で環境保護対策ができると、笑いものの種でした。

彼らの活動は、警察発表を丸飲みするマスコミでは、
全容を顕わにすることはありませんし、それどころか、
マスコミが旧知の事実さえ、偽装されることがある。
公安の人たちは、不都合な人物がいれば、自分で近寄り、
勝手にぶつかって転び、公務執行妨害だ!と叫びます。
見ている人が何人いようと、これで現行犯逮捕です。
所轄の警官も、命令に従って逮捕するしかありません。

同じような体質は、自衛隊の中にもあります。
自分が正しいと信じれば、相手の人権など無視して、
士気の高揚のためには、自分正しさを信じる必要がある!
と指揮官が考えるとき、どれほどの危険があることか?
文民統制どころか、民主主義さえ無視した職権乱用なのです。
こうして、相手への思いやりを忘れた勝手な解釈が進めば、
日本の国会議員が堂々と言うように、違法を承知で戦争する!
駆け付け参戦さえ、信念を持って実行されかねません。

年末年始に、イスラエルパレスチナへ侵攻しましたが、
これも同じように、散発的に打ち込まれるロケット砲に対し、
相手がロケット砲を打ち込むのが悪いから、やむを得ず攻撃する!
として、圧倒的な武力を持って市民生活を破壊し、殺戮する!
このやり方は、アメリカがイラクに対して行ったことと同じです。
だからアメリカは、非難できないし、正義なんかどこにもない。
そのアメリカに追従する日本政府は、国民の信頼を失うのです。

われわれ現代人は、もはやどんな田舎に暮らしていようと、
世界中で起きている様々な事件と、無関係ではありません。
それどころか、市民が疑問に思って活動することを封じれば、
民主主義を壊して、危険な正義の統制に走る可能性が出てきます。
その根底に「転び公妨」があり、頂点に「正義の戦争」があるのです。
戦争を起こさない社会にするには、まず私たちの身の回りから、
真実を知る言論の自由を守り、勝手な正義を許さない生き方が必要です!


ネットに公開された「麻生邸ツアー逮捕事件を解剖する」
http://ourplanet-tv.org/asx/081112contact_500.asx