循環型社会へ

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この数年間に、様々な市民活動や勉強会に関わり、
金融マネーによる経済成長!という迷信の正体を見てきました。
そして本橋成一監督が、~百年の水の物語~で問い掛けたように、
まやかしだった成長経済を超えて、次に来る価値観を模索したとき、
見えてきたのが、自給自立型的に循環する調和社会だったのです。

目指すべき方向性は、すでに揺るぎないものとなる中で、
具体的にどんな選択をして、何をすればいいかを模索したのが、
平和映画祭、まみあな活動、市民の政治活動参画プロジェクトでした。
そして僕自身は、「生き方としての自然農」が少し身についてきて、
豊かな人生のために、今日明日どう生きるかが見えてきたのです。

生きることの魅力、命あることの喜びを本当に知ってしまえば、
不思議ですが、逆説のようですが、心配事が無くなっていくのです。
ありもしない幻の人工的な理想社会を求めて、今を我慢するのではなく、
今現にここにある命が持っている豊かさに気付いて、それを味わえば、
いつか死ぬことを心配する必要もなく、今幸せになってしまえる。

生きる喜びとは、五感で感じ、魂で考えて、五体で表現すること!
この繰り返しこそが、人が大切に守り育てるべき価値の正体でしょう。
政治が「まつりごと」なのは、この価値観を守るものだったからでしょう。
合理的な利益だけでは考えの及ばない、儀式の大切さは、この心にあって、
人が人としてあるべき姿の、一番大切なものを教えるものだったのです。

こうした生き方は、生きるために必要な「農」を抜きにはあり得ません。
生活に必要な食とエネルギーを、誰でも循環的に自給・自立できることが、
軍事や経済の集中的強権に抑圧されずに生きるために、必要なのです。
個人レベルでも国家レベルでも同じことで、自給自立が大切であり、
こうした心掛けが人と自然の環境を守り、人生に安心をもたらします。

現代人の過剰なエネルギー消費さえ、自然エネルギーで全部賄える。
そんな研究成果の発表がマスコミを賑わせていますが、人の幸せには、
かならずしもそんなに大量のエネルギーが必要ないこともわかっています。
今や経済成長や大規模開発は、環境破壊以外の何ものでもないかも知れず、
そうでない循環型生活への転換こそが、政治の役割と言えるでしょう。

今年は、大きな転換への第一段階が始まりましたが、見えてきたのは、
日本では政治政策があまりにもお粗末で、新しい社会が見えていないこと。
それなら、まずは個々人から変わり、それぞれの地域から変わればいい!
新しい価値観が見え、目指すべき社会の在り方も見えてきたのですから、
来年はさらなる変革の一歩へ、目覚めた人々の絆を深めたいものです。