自民党政治の衰退

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先月福田さんが首相を辞任して、一気に解散風が吹いたので、
このブログにおいても、次期政権政党としてどこに期待するか?
皆さんの意見を求めて、投票欄を設置したのが先月29日でした。
それ以来、次々と起きる政治経済問題を何一つ解決出来ないまま、
後を引き継いだ麻生政権は、まだ解散時期を決めかねています。
麻生さんは、解散よりも重大な問題があると言っていますが、
その問題を招いたのが、経済拡大優先の自民党政権だったのです。
いわば自分達で起こした問題を、解決しないと解散出来ないなら、
来年の任期切れまで、麻生政権は問題を起こし続けるでしょう。

今は11月30日の投票を睨んで、日程が逼迫していますが、
日替わり定食のように、次々に起きる官僚や行政の失態を見ると、
今の自民党は、政治をコントロール出来なくなっているのです。
これでは官僚を正すなんて出来るはずもなく、ただいたずらに、
粛々と犯罪的な行政が続き、明るみに出ても誰も責任を取らない、
日本はまるで、無法国家になろうとしているかのようですね!
昔の自民党であれば、もう少し歯止めも利いた気もしますが、
今や誰が何を考えて自民党なのか民主党なのかもよくわからない、
誰の発言を信用していいかも、わからなくなっているのです。

僕の住む富山県で、絶対的支持のあった綿貫さんが自民党を出て、
国民新党を立ち上げたことも、多くの人たちを混乱させたのですが、
その綿貫さんが、次期選挙では比例区に回ると表明されたことで、
誰が本命か?誰が自民党か?民主党から誰が出るかと大混乱です。
多くの選挙区では、すでに総選挙は始まっていると言えるでしょう。
ただ麻生さんだけが、解散権を握りしめて手放そうとしないのですが、
その間にも政権交代のご祝儀人気は影をひそめて、支持率は下がり、
ますます解散時期を決められないまま、11月30日と言われます。
政治は無策無援、自主性はいつも後手の裏目で、役立たずです。

このブログの投票においても、麻生自民党に対する期待は伸びず、
次期政権は、民主党に期待する人が多くなっているのがわかります。
だけどそうした誰もが予想した投票結果と平行して、もう一つ、
共産党への期待が、自民党への期待と拮抗しているのが目を惹きます。
ソビエト連邦が崩壊した頃には、まったく考えられないことでした。
しかし冷静に考えてみれば、こうした共産党への期待はわかります。
問題解決能力どころか、自ら問題を起こし続ける自民党に対して、
政権交代を目指す民主党員も、実はそう変わらない思想の持ち主で、
長期的に目指すものは、自民党と違わないと知れているのです。

自民党政権に飽き足らなくなった市民は、新しい思想を待ち望んで、
その市民意識を持って動き始めているにもかかわらず、受け皿がない。
自民党政権はもういい加減にして欲しいと思ったら、民主党しかない。
そこで究極の選択を迫られた上で、民主党を選んでいるのですが、
そうして民主党を選んだ多くの人が、実は民主党を信頼していない。
投票してくれた多くの人のコメントを読むと、それがわかるのです。
すなわち市民は、民主党も含めた60年間の政治思想に疑問を持って、
新しい社会正義を求めながら、そうした政党を見つけられずにいる。
これが行き場を求めて、共産党支持を増やすことになったのです。

現状分析は、たぶんこれで大きくは間違っていないでしょう。
そこで問題は、この国が何処へ向かおうとするかが見えないこと。
破綻が見えたアメリカ型グローバル経済に、日本の未来を託すのか?
フランスのように、自給自立型の独自路線を打ち立てられるのか?
北欧のように、高社会負担による高福祉国家を目指していくのか?
そうした国の根幹に関わる議論をして欲しいのに、今の政治家たちは、
長い目で見れば過渡期の現象でしかない、目前の問題に振り回されて、
あるいは混乱する解散日程と、政治行政の不始末に振り回されて、
テレビショーのタレントになり、本来の政治を忘れているのです。