市民運動のスタイル

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Eフェスタ2008の一環で開催された、グループequalityのワークショップ、
「市民活動のスタイル ー沖縄・アメリカそして富山ー」に参加してきました。
まずは実際に沖縄やアメリカで、環境活動から平和活動まで手掛けられた、
宮崎さゆりさんから、具体的な資料を見せながらのお話をうかがいました。

個人で出来るアクション(行動)から、組織的アクティビティ(活動)へ。
それが広がってムーブメント(運動)になるというのは、よくわかる話でした。
こうした運動を広げるには、機能的に組織化することが大切だと言うことで、
【組織づくりの基本原則】が12項目紹介されます。その中で、
「目標の設定」の他に「標的の確認」が挙げられていたのは興味深かったです。

僕らは市民活動を組織化するときに、その目標は必ず明確にするのですが、
具体的な標的を設定し、何がどうなれば成果を収めたことになるのか曖昧で、
それぞれの活動をやり終えた時点で、成果を確認せずに満足することがあります。
だけどこの確認を疎かにすると、次のステップに進めないと言えるでしょう。
また「調査の実施」や「事実を述べた資料の作成と配布」など、とても困難で、
これがうまく出来れば、もっと活発に活動出来ることはよくわかるのです。

活動を広げるために、いくつものグループが連立して組織化することも、
このEフェスタを開催しているEネットが、連立組織と言えると思います。
そしてここからが、保守的でお上ごもっとも型の富山における特徴が検討され、
富山では、「デモやアピールで政治を変えようとするのは難しい」として、
あたりまえの生活空間での、生き方としての自然農の可能性などが出されました。
いわゆる欧米型のデモやアピールとは違う、日本型市民活動の模索です。

全部で2時間の報告とワークは、それぞれが熱っぽく時間をオーバーして、
最後に詩人でもある宮崎さんの詩を、一編しか聞けなかったのが残念でした。
それにしても、富山型市民活動とはどんなものなのかを話し合ったのは初めてで、
個々の市民がなかなか動かない、保守的な風土の中での市民活動の難しさを、
みんなであらためて認識したような、奇妙な連帯感もあったような気がします。