石黒家でお泊まり

いくつか用事もあったので、ほぼ半年ぶりに、
大長谷の山中に住む石黒家まで、行ってきました。
途中で大玉生の森家に寄ったら、田植えの真っ最中!
手伝いたいけど、石黒家も田植えのはずなので、
そちらの手伝いを優先させるために、先を急ぎました。

大長谷の少し手前には、三角屋根の空き家があって、
ここに移り住むことも、考えたりするのですが、
ひとりでここに住むとなれば、完全に隠居生活です。
もうそろそろ、それでもいいかな?とも思うのですが、
他に出来ることがあるうちは、やっておきたい。
そう思って、今しばらくは平地暮らしをしています。

石黒家には、電話も電気もガスもありませんが、
最近は息子たちと、携帯電話での連絡が出来ます。
電波が届きにくいので、主にメールでの連絡ですが、
必要があれば、家の屋根に這わせたアンテナに繋いで、
電話も出来るようになったと、言っていました。
便利になったけど、それがいい事かどうかは疑問です。

今回は、行くことを前もって連絡しておきましたが、
以前はよく、何の連絡もせずにフラリと行って、
そのまま泊まってきたことも何度かあります。
そんな人との接し方は、今では珍しくなりました。
前触れ無しに遊びに行っても、みんな留守ですからね。
遊びに行けば、誰かが必ず迎えてくれる大家族は、
今では滅多に、いなくなってしまったのです。

石黒家に着いて、段々畑2面ほど田植えを手伝ったら、
もう今日はそれで仕事が終わってしまったので、
僕は車に積んであった捻り鎌や、立ち鎌の刃を研いで、
明日のサンタの森での、雑穀植えの準備をしました。
まもなく外は暗くなって、家の中にはランプの灯りです。
かまど代わりの薪ストーブで、マスの煮付けがいい香り!

大人が4人に、子どもが5人で、テーブルを囲み、
釣った魚の話や、料理の出来映えを話しながら食事です。
人の集まっている場所だけが、ランプの炎に照らされて、
ゆったりと落ち着いて、心が暖かくなってきます。
小さな子どもたちが寝た後は、大人の話の時間です。
ビールまで出してもらって、遅くまで話をしました。

翌朝もみんなで食事をしたら、僕はサンタの森へ。
いつもと違う、地図にもない山越えルートで向かいます。
富山県では珍しい未舗装の山道を行けば、周囲は全部山!
9年目になる軽四で四駆のワゴンRが、ガタゴトガタゴト、
車体をきしませながら、僕を連れて行ってくれました。