おっぱい診療

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日増しに暖かくなったと思ったら、
窓ガラスにヤモリがへばりついていました。
もう5月なんですね。そう言えば・・・

先日女性の知り合いと電話で話をしていたら、
僕が住んでいる場所に近い病院で、
「おっぱい診療」をやっているのが、
4月いっぱいで終了してしまうと聞きました。

母乳で子育てをしているお母さんたちが、
うまく母乳が出にくかったりするときに、
マッサージなどをして出やすくしてくれる、
とても助かる診療だったのだそうです。
それも、昨日で終わったってことでしょうか?
しかも需要がないわけじゃなくて、
また行政側の合理化による都合のようです。

話をしていたときに思い出したのが、
むかし野坂昭如って作家が言っていたこと。
母乳でトラブルを抱える女性は意外と多いので、
自分がマッサージで治してあげようかと言ったら、
いやらしい人だ!と散々非難されたって話です。
その記憶があったので、僕は電話の相手に、
マッサージしてあげようとは言いませんでしたが、
僕もマッサージは下手ではない。

旦那さんかお母さんにやってもらったら!
と言ってみたら、それは無理だろうとの返事。
この診療は相当な専門知識を持ってやらないと、
逆に問題を増やしたりもするそうなのです。
そんな大切な診療を、どうして無くすのか?

少子高齢化だから子どもを増やそう!なんて、
調子のいいことを言いながら、実情は違っている。
産婦人科助産士も減っているらしいし、
安心して出産できる場所を探すのは難しくて、
わざわざ遠くの病院へ通う人も多いようです。
それでも富山県はいい方だと言われていますが。

産めば産んだで、小児科医も減っているし、
乳幼児の子育て支援はとても貧弱だそうですし、
核家族でなくてさえ、ひとりで苦労するお母さん。
こんな様子を見ていれば、子どもは減るでしょう。

自衛隊とか道路財源の予算であれば、
政治家やマスコミが大騒ぎして確保しますが、
子育てや福祉になると、真っ先に削られる。
「この国を守る」とか「国の経済成長」のために、
助けを必要とする人たちを真っ先に切り捨てる。
日本はやっぱり、福祉よりも子育てよりも、
官僚による利権保守国家なのでしょう。