シュノーケルで水中写真

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これで連続20枚ほど、魚の写真をアップしました。
たぶん20年ほど前に、初めて水中写真を撮った頃は、
水深3メートル防水くらいの、生活防水カメラで、
すぐに潜りすぎてしまい、何度も浸水して壊していました。
キューバダイビングを始めて、ニコノスを使うようになり、
やがてデジタルカメラに防水ケースが使えるようになると、
すぐにそちらに乗り換えたように記憶しています。

ちょうどその頃には、仕事もやめてしまったので、
毎回1万円以上を支払うようなスキューバは止めましたが、
そのぶん水中写真を撮るのは、大きな楽しみになっていました。
フィルムと違って、失敗を気にせずに何度でも撮れるし、
パソコンに取り込んで、気に入ったものだけ印刷できるので、
それまでのように現像コストも掛からなくなっていたのです。
そうして撮った写真の中から選んだのが、今回の連続アップで、
全部シュノーケリングで撮った写真!と言うことです。

たくさんある写真から今回選んだのは、ペアものが多いです。
実際に海の中では、多くの魚がペアになって泳いでいて、
敵が来ると、サッと別方向へ二手に分かれて逃げていきます。
決して同じ方向へ逃げないのは、敵の狙いを惑わす為でしょう。
あるいは、からだの模様がペアで一匹の大きな魚に見えるとか、
解説書にはいろいろ書かれていますが、ペアの方が存在感がある。
また種類によっても、一匹暮らしか、ペア暮らしか、群暮らしか、
それぞれ暮らし方が決まっているのも、見ていると面白いです。

小さい魚は群れていることが多くて、隠れ場所が決まっている。
少し大きくなると、ペアが多くて、これも住処が決まっている。
そして今回は最後にアップした、ナポレオンやロウニンアジは、
かなり広いエリアを住処にして、そこを縄張りにして暮らしている。
したがって、僕らのような侵入者が現れると様子を見に来ます。
ほとんどの場合は、僕らよりも彼らが先に気付いているので、
ちょっとした距離が、致命的に画像を悪くする水中では、
特にこの大型ロウニンアジに近づいて写真を撮るのは難しい。

まあ、おおいに自慢したいのですが、シュノーケリングで、
ここまで大型のロウニンアジに、近づいて写真を撮った人は、
世界に僕しかいないだろう!と思うのだけど、どうなのだろうか?
ともかく、出会うことさえ難しいヤツを、真横から撮ったのです。
この写真は、釣り人が釣り上げた大型魚の魚拓の如くに、
僕にとっては生涯の思い出となる、貴重で大切な写真なのです。
全長が160センチほどなので、胴体は僕より大きいくらいです。
出会ったときの感動は、呼吸を忘れるほど呆然としたものでした。

この時は、たまたま他の写真を撮るつもりで準備を整え、
第2リーフと呼んでいるポイントの深みで、岬状の棚を回り込み、
他の深みから回り込んできたヤツと出くわしてシャッターを押した。
奇蹟のような偶然が重なって撮れた写真ですが、その他はみんな、
水中でじっくりとシャッターチャンスを待ちながら撮ったもので、
中には、もうちょっと、もうちょっと良いアングルを!と狙い続け、
呼吸が続かなくなってエライ目にあったことも何度もあるのです。
それでも、いい写真が撮れると嬉しかったですねえ!

30代の全盛期には、水深20メートルくらいを潜り歩いて、
10メートル程度の深みなら、カメラをかまえてチャンスを待てた。
2分以上潜ったままで、相棒に心配されたこともあったようです。
今では無理をすることもなくなって、潜るのは10メートル以内、
カメラも持たずに、海との一体感を楽しんでいる感じです。
特に平野の海を潜っていると、どこで何に出会ったと思い出し、
今だけではない、豊かな時間までが広がってくれるのです。


今日の写真は、もちろん記事で紹介したロウニンアジですよ!