ガイアシンフォニーと龍村監督

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9月1日、2日と、富山市フォルツァ総曲輪で、
ガイアシンフォニー第6番」の上映会が行われました。
今回は「~全ての存在は響き合っている~」として、音楽がテーマです。
古くは日本でも、“遊び”と言えば音楽のことを指していましたし、
世界中のあらゆる民族で、リズムとメロディーは文化の源です。
そこには、楽しみでありながら“神との同化”さえあって、
人類は音楽の中で、神との一体感を味わってきたとも言えるでしょう。

以下は、龍村仁監督のこの映画に伴って書かれたメッセージの一部です。
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我々人類が不協和音を奏でるようになった理由ははっきりしています。
自分だけの利便や安楽を求め続けるあまり、自分以外の存在が奏でる
“音楽”を聴く耳を閉じてしまったからです。共演者が奏でる“音楽”を
聴かないで、美しい交響曲の創造に参加することなどできるはずがないのです。
今我々人類に早急に求められているのは、自分以外の存在が奏でる
“音楽”を聴く耳をもう一度開くことです。
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以上、http://www.gaiasymphony.com/co_guide6.html より抜粋。

富山県には「わと和 富山ガイア実行委員会」というのがあって、
僕もそのメンバーの一人として、毎回上映会のお手伝いをしています。
今回は「音」が重要な要素だったのに、映画館の空調音が大きくて、
静かな音に耳を傾けるシーンを、しっかり味わえなかったのは残念でした。
それでもこのガイアシンフォニーのシリーズは、一回では全部が受け取れない、
何度も見て初めて気付くものが必ずある作品なので、次回は静かな会場で、
今回は味わえなかった、微妙な寂音も楽しんでみたいと思っています。

さて、映画の内容に関しては、見ていただく以上のコメントはないのですが、
毎回新作が発表されるたびに行っている、監督の講演会がステキなので、
そこで受け取ったメッセージを、少し紹介しておきましょう。

昨日の監督講演会は、上映会場とは別室で、映画上映と平行して行われました。
チラシなどの案内では、13:30~17:30の4時間となっており、
これはゲストとの対談や質疑応答の時間も含めてのものでしたが、
80席用意していた会場は満席となって、急遽20ほどの椅子を増やしました。
もともと龍村監督は、大勢の人を相手に話すのが好きなようで、
今までの講演会では、いつも時間が足りない感じだったのですが、
なんとこの4時間でさえ、話は尽きず、司会役に止められるまで話して、
それでもクジラの話などは、まだ話し足りない様子がありました。

質疑応答でも、なかなかいい質問が出てくるので、監督も熱心に答えられる。
僕も、監督が講演で話しそびれたクジラのエピソードなども含めて、
聞きたいことはいくつもあったのですが、その中から思い浮かんだ一つ、
20年に渡るガイア制作の中で、主題に変化はなかったのかどうか?聞きました。
すると監督は、「ガイア・シンフォニーのテーマは自分が作ったものではない、
もともとガイアが持っていたテーマを扱っているだけなので、テーマは変わらない、
ただそれぞれの作品の中で、表現方法が変わるけど、すべては繋がっている!」
とあまりにも明快に答えられたので、そのブレの無さに感心しました。

また他の人の質問にあった「環境のことにしろ平和のことにしろ、
多くの人には関心を持ってもらえず、思いが通じない気がする」との発言には、
「生きているものは、みんな最初から知っていることなので、
それに気付いてもらう工夫をすればいいだけだ」とおっしゃったのは、
僕らが普段から、自分の考えに固執して相手を批判的に見てしまうことを、
暗に戒めながら、お互いを尊重して生きる共生の側面を再確認した気がしました。

僕にとって監督講演会の4時間は、最初のゲストとの対談の時は、
寝不足もあって、1時間近くうたた寝をしてしまったようでしたが、
そのあとの3時間は、これからの自分を鼓舞されるような貴重な話が続いて、
今回もあらためて、この映画の上映会と監督講演会を手伝ってよかったと思いました。
写真は、講演会後の監督サイン会で、一緒に写っている美女は、
今回の実行委員会で代表を務められた、陶芸家の小口裕子さんです。
監督も言っていましたが、こうした活動はやり続ける中に一番大切な意味がある。
僕もそう思いますので、無理をせずマイペースで、これからも続けていきましょう!

小口さん、ほか実行委員の皆さん、手伝ってくれたスタッフの皆さん、
お疲れさまでした! そして、ありがとうございました!


龍村監督と自然農の川口由一さんや環境NGOの高木さんを繋ぐ珍しい本です。
「生命のかがやき―農学者と4人の対話」は(↓)こちらから。
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