協働でまちづくり

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高岡市生涯学習センターで、協働のまちづくりフォーラムがありました。
主催は「高岡市・講座企画市民委員」ってことで、これは以前から、
市民活動支援・協働推進講座として開かれている講座の大元というか、
一年がかりで作られた「市民と行政の協働のルール」を公表するものです。

小冊子になった内容は、本文だけでも22ページに渡る詳細なもので、
まず富山短期大学の宮田信朗教授による解説から始まりました。
宮田さんの他は、地域女性ネット高岡、富山県の男女参画・ボランティア課、
高岡市連合自治会、福岡町連合自治会、高岡青年会議所、ボランティア連絡協議会、
その他普段から市民活動をされている方々が加わって、総勢11人のメンバーで、
ちょうど1年を掛けて、じっくりとまとめられたルールブックでした。

解説を聞きながら読んでみると、実によく目の行き届いた仕上がりになっていて、
「自分たちのまちは、自分たちで創り、育てる」とするわかりやすい基盤です。
第1章:協働の理念(参加、主体、期待される効果、基本姿勢、原則、領域)
第2章:協働の基盤作り(意識の醸成、啓発、情報発信、活動支援)
第3章:協働事業の実施と評価(協働事業とは、手法、モデル事業、公開と評価)
第4章:協働の推進に向けて(推進する体制、人材の育成、ルールの見直し)
第5章:課題(市民の課題、行政の課題)・・・これが全要約項目です。

協働することで満足するのではなく、その事業による受益者満足を点検するとか、
企画の初期段階での市民参加の大切さや、一度決めたルールも常に見直すなど、
今までのお役所まかせの行政では成しえなかったことが、こまかく書かれていて、
市民の政治参加は、けっして選挙ばかりではないことを宣言しているのです。
これは地方自治が本来目指すべき、直接民主政治のあるべき姿とも言えるでしょう。
政治家だけを選挙で選んだら、あとはお役所まかせにするのではなく、
自分たちのまちは自分たちで創る、新しい地方政治の始まりなのです。

もちろん、こうした話は、そう簡単に思うような姿に実現するのは難しいでしょう。
それでも目に見える形でルールブックが出来たのですから、道は開けたのです。
この道を大切に育てて、地域の自立を目指していくことが出来れば、
この国が無責任に抱えている多くの問題も、解決の糸口を得るでしょう。
高岡は、日本の民主主義を実現する地方政治の先駆者となれるのです。