最後の授業は一寸法師

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去年の秋から初めて受けた志貴野高校の特別授業は、
無事に全回休みなく出席して、昨日が最後の授業でした。
もっと高校生たちとも意見交換できるかと思っていたら、
社会人参加と言えども、そこは高校の正規の授業なので、
基本的には先生がずっとしゃべり続けているんですね。
だけど授業内容は興味深くて、期待した以上に面白かった。

伊勢物語が中心で、万葉集奥の細道なども見ながら、
最後は一寸法師の話が、もともとどんなものだったかを見て、
なぜこの物語が時代に合わせて脚色されながら生き続けるのか、
さまざまな推測まで、楽しく参加させていただけました。
教科書を持たない僕らに、毎回授業内容をプリントしていただき、
そのつど下調べをして教えてくださる松原先生には感謝でした。

その最後の授業では、みんなで机をコの字型に並べて輪になり、
これまでの感想を含めて、古典の楽しみを語り合いました。
新湊にある、「奥の細道」にも残っている三角茶屋のことは、
機会を作って、是非一度実物を見に行きたいと思わされました。
また一寸法師は、原作ではなかなかずるがしこい男だと知り、
当時のしたたかな庶民感覚にも、あらためて親しみを感じました。

人生において、こうした学習はとても楽しいものですが、
自分が高校生の時には、受験が中心でつまらないものだった。
それは教える側の先生にとっても同じことだったようで、
松原先生は、受験校だった前の高校では感じなかった喜びを、
この志貴野高校へ来て初めて感じるようになったとおっしゃった。
こうした気持ちが、高校生たちにも伝われば嬉しいのですが・・・

授業が終わって、夜の別のミーティングまで時間があったので、
火曜特売で30日5%オフが重なったイオンに買い物に行きました。
外に出て見上げた、その空の青さには一片の雲の気配さえもない。
ビル街を抜けて郊外に出ると、立山連峰がくっきると見える。
まるでカリフォルニアにいたときに見た風景のようでした。
これが1月下旬の富山だと思うと、胸の詰まる思いがしました。

昨日机を並べた高校生たちが、将来子育てをするときにも、
地球はしっかり彼らを守り、生きる喜びを繋いでくれるだろうか?
たぶんそれは、今の大人たちの生き方にかかっているのでしょう。
そしてこれから多くの一寸法師に、自ら未来を切り開いてほしいです!