多様性の大切さ

このところウンザリするような原発の話題が多い。
裁判所で運転指し止め判決が出ても止まらない原発や、
原発300個分の放射能を出す再処理工場が動き出したりで、
どうして人々はこんな選択をするのかといぶかっていたら、
やっぱり権力者の利益優先でしかないとわかってきた。

そして国のたわけた役人や電力会社の経営陣が主張するのが、
原発がなければ国の電力はまかなえないと言うものだ。
まったくよくそんないい加減なことが言えたものだと片腹痛い。
これまでさんざん投資してきた開発費を原子力以外に回せば、
もうとっくに原子力なんか必要なかったことは、
この国以外のどんな経済先進国を見ても明らかだ。
核兵器を作るためにプルトニュウムが必要な国以外は、
どんな国ももう原発なんか見向きもしていないのだ。

さて、それでも原発が必要だと思っている馬鹿は放っておいて、
僕自身が向き合っているのは、代替えエネルギーの問題だ。
たとえば、太陽光や風力を利用した発電にしても、
無尽蔵だと言われる地熱やマグマを利用した発電にしても、
最悪の原発よりはましだとして、やっぱりよくない。

そもそも人は本当にそんな大量のエネルギーを必要なのか?
膨大なエネルギー消費は、本当に人を幸せにするのかどうか?
どうも僕にはそうではないように思われてしょうがないのだ。
個人ではコントロール出来ない大きなエネルギーで動く社会は、
どうしても個人に無力感を植え付けるように感じられる。
そんなことがどうして人の幸せに繋がるだろうか?
もっと個人の裁量で生きられたほうが幸せではないのか?
したがって巨大なエネルギー産業による社会ではなくて、
多様な人の生き方に合ったエネルギーが考えられる必要がある。
まずはそうした社会の在り方から考えるべきだろう。