「アザー・ファイナル」

昨夜の教育TVで、珍しい映画をやっていた。
2002年6月30日のFIFAワールドカップ勝戦当日に、
ヒマラヤのブータンで、最下位を決める試合が行われていたのを、
この映画はそのきっかけから丁寧に取材して作られていた。
アザー・ファイナルの試合は、ブータンモントセラト

ブータンはたまたまGNH(国民総幸福)で有名だけど、
モントセラトなんて国名は過去に聞いたことがない。
どうやらイギリス統治領の国で、ドミニカの北隣にあるようだ。
近年に火山の噴火があって、経済的に大きな打撃も受けている。
そんな二つの小さな国同士が、国際試合をすることになった。
映し出される映像は、サッカーボール繋がりで案内される。

普段はマスコミに取り上げられることもなくて、
どんな国なのか見るチャンスは滅多にないのだから、
それぞれの国の珍しい映像を見ているだけでも楽しかった。
さらに両国の指導者がインタビューに答えていて、
サッカーでの国際親善を訴えているのが心地よい。
「サッカーが勝ち負けにこだわりすぎていて残念だ!」
とまで言い切って、国際試合は相互理解に役立つと協調していた。

試合はブータンが勝って、勝利のトロフィーが二つに割れ、
半分ずつ持っていく様子が盛り上がっていたけど、
この映画はそれ以上に、二つの小さな国の様子を撮す映像が、
なんとも言えずに好きだった。映画の魅力の一つは、
たしかに、知らなかった世界を見る楽しさの中にあると思った。