赤とんぼ
青いシートを広げて、農作業をしていたら、
赤とんぼがやってきて、膝の上に止まりました。
ただそれだけのことですが、嬉しくなって、
携帯で写真に撮って、眺めているのです。
この50年で、人間の僕でも生きにくくなった、
世界の自然の中で、昆虫はもっと厳しいでしょう。
子どもの頃には、まだたくさんいた昆虫も、
次第に少なくなって、今ではあまり見かけない。
何がベストバランスかは、わかりませんが、
人間による開発という名の、自然界の改造は、
多くの命にとって、壊滅的な破壊でしかなかった。
それは人間にとっては、どうだったのか?
世界文明の最先端を行く、日本の様子を見ると、
少子高齢化が進んで、生きやすいとは見えません。
商品とサービスに依存して、自立できない人が増え、
やがて巨大インフラがこければ、皆こける?
人類文化の、何千年もの歴史を見回しても、
これほど自然環境を破壊したことは、かつてない。
生まれてまだ10年20年の人は、気づかないけど、
50年以上生きていれば、恐ろしさを感じる。
こんなに早く世界が変って、環境が変って、
人々は幸せに、暮らしていけるかどうか不安になる。
政府はいつも、安心安全の政治と言っているけど、
この先将来に不安を覚える人は、少なくないのです。
子どもたちは、3歳から地域との絆を奪われて、
ますます画一的な育て方をされ、多様性を失っている。
小学生は自由な時間を失い、スケジュールに追われ、
人生が何かを考えるまもなく、受験に追われる。
経済効果が優先され、合理的な価値観でもって、
スピード感のある処理が進み、目標達成を目指すけど、
その目指す目標の善し悪しは、誰が考えているのだろう。
すべての人が、自らのこととして考える第1のこと。