もうすぐハロウィン♪

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僕が子どもの頃には、ハロウィンなんて知りませんでしたが、
今では街を歩けば、ハロウィンのディスプレイが賑わっています。
井波のショッピングセンターでも、ハロウィンに合わせて、
家族連れをターゲットにした、イベントが行われていました。
残念ながら、あまり多くの人は参加していませんでしたが、
我が家の姫はそれでも、十分に楽しんでいたようです。

僕は姫と60歳も年が違うので、僕が子どもの頃の環境と、
今の姫の環境を比べると、それはもう大きく違っているようです、
僕が子どもの頃は、遊ぶと言えば空き地か空き部屋へ行って、
親の見ていないところで、自由に空想を膨らませて遊ぶ。
したがってお金経済とは無関係で、そこにあるものを使い、
自分たちの世界に没頭するのが、遊びだったように思います。

ところが今の子どもたちは、そもそも周囲の環境として、
大人の目がない自由な空間が、あまりにも少なくなっている。
街の中に空き地というようなものはないし、家にも道具が満ち溢れ、
子どもが自由な発想で使える余白が、無くなっている感じです。
そしてその余白を埋めるように、あらゆるものが経済活動として、
適正価格の付いた、商品になってしまっているのです。

この商売っ気をあまり前面に出すと、人々は寄ってこないので、
表面的にはただ楽しげに、魅力を振りまいているだけです。
ところがこうした誘惑は、経済活動と強く結びついていますから、
心を動かされてしまうと、手に入れたければ買い物をするしかない。
楽しみも健康もお金次第で手に入り、子どもの遊びでさえも、
お金がなければ手に入らない、と思い込まされるのです。

こんな環境で育つ子どもは、よほど注意していないと、
すべての価値はお金で決まる、と思い込んでしまうでしょう。
親の愛情も友達との楽しみも、まずはお金がないと実現できない、
お金第一の人生観になって、生涯を経済活動に捧げてしまうのです。
それが必ずしも悪いこととは言いませんが、どうにも困るのが、
もっと多様な価値観があることを、見失ってしまうことです。

半世紀前と今とでは、街の様子もすっかり変ってしまいましたが、
それは本当に良いことだったのか、検証する必要もあります。
例えば統合保育園によって、遠方の保育園に通う子どもたちは、
どちらかと言えば大人の都合で、知らない街まで通わされる。
本来なら家の近くにいて、近所の人たちの顔を見ながら、
安心した暮らしをしたいのに、そうはいかない環境になりました。

子どもが大切だと言いながら、大人の都合ばかりが優先して、
その大人の都合さえ、子育てには不都合なことが増えているのです。
少子化はほとんど人災で、子どもを産みにくく育てにくい環境を作り、
それで少子化に歯止めを掛けたいと言っても、それは無理でしょう。
子どもを産み育てる環境が、満足のいくようなものになれば、
若者も定住して結婚も増え、少子化を心配する必要もなくなるのです。