石垣島はどうなるの?

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昨年12月に、石垣市長が陸上自衛隊の受け入れを表明してから、
沖縄ではまた新たに、戦争への火種があからさまになってきました。
与那国島では、自衛隊で島の人口が2割増しになったと聞いていますし、
国から支給される様々な補助金で、島の予算は大幅に増えている。
こうしたお金の誘惑によって、今度は石垣島が軍備の配置に手を挙げ、
平和なこの島にも、徐々に戦争の影が忍び寄ろうとしています。

アベノ独裁のいつもの手法で、丁寧な説明をすると言いながら、
一方的な説明だけが行われ、違う意見などには耳を傾ける気もない。
話し合いなどする気もないし、自分たちで決めたことを通す手段として、
形だけの説明をするわけですが、石垣島ではそれもやらないようです。
今年6月の新聞記事によれば、中山市長は地区住民と意見交換して判断する、
と言っておきながら、意見交換もないまま自衛隊の説明会を開こうとする。

こうした口先だけが丁寧な説明は、石垣市に限ったことではなく、
政府や国会答弁などを見ていても、この内閣の常套手段だとわかります。
ひとたび陸上自衛隊が派遣されて、島に軍事基地が出来てしまえば、
それは対外的に島を守る以上に、島は攻撃目標になってしまう。
そんなことを受け入れようというのは、少なくとも地元住民には、
納得できることではないし、話し合いしない説明会など聞きたい筈がない。

今のところは於茂登公民館、開南公民館、川原公民館、嵩田公民館など、
用地買収が行われる予定地で、自衛隊の説明会が予定されていたのを、
それぞれの公民館館長の連盟で、説明会は受け入れられないとしています。
防衛省石垣市に提示した配置図案では、集落の民家と道路一本を隔てた所に、
陸上自衛隊の基地を作る計画で、受け入れられるはずがないのです。
それでも独裁政治なら、自分たちの都合だけで押し切ろうとするでしょう。

素朴で平和だった沖縄本島が、基地によって大きく変ってしまったように、
やがて石垣島にも基地が出来ることで、様々な軋轢が生まれるのです。
醜い独裁政治の毒が、この国をじわじわと腐らせていったように、
今はまだ美しい石垣島も、やがて鉄と油と放射能によって汚されていく。
百年か掛かってそうなるのであれば、人々には選択の余地もあるでしょうが、
十年で変ってしまえば、多くの人が対応できなくて苦しむことになる。

45年前の石垣島を知っていると、その頃に戻せとは言えないけど、
あの美しかった珊瑚の海と、素朴な人々の心を懐かしく思い出します。
僕はその頃の石垣島を知っていることを、誇りに思い感謝するけど、
今の若い人たちは、軍事化する時代をどのように受け止めるのか。
僕らは今このときにも、若い人や子どもたちの未来を作っているのだと、
強く自覚して、独裁に負けない地域作りをしていきたいと思うのです。