鯉が大量に死んだ池?

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今年の沖縄は、台風の直撃がないので、
例年にない高温の日が、続いているようです。
特に海水温の上昇によって、珊瑚が死滅する話は、
よく聞くのですが、今度は池の鯉が死んでいる。
那覇市の公園内で見つかった、鯉やテラピアの大量死は、
猛暑による水温上昇と、酸欠が原因だったとの見解。

台風の被害は、農作物を直撃しますから、
それは困るのですが、台風が来なくても困る。
台風が来れば水温が下がるので、多くの生き物が、
台風によって、環境を維持している側面があるのです。
しかし今度の台風5号は、そんな良い側面は見せず、
沖縄を避けて日本を縦断し、被害だけが膨大です。

さらに言えば、沖縄では海洋性の気候だから、
陸地の温度も通常は、33℃以上にはなりにくい。
だけど海水温自体が上昇すれば、同じ海洋性気候でも、
最高温度は33℃を超えて、34℃にも35℃にもなる。
これではたまったものではなく、冷房が必需品になり、
今ではどの家でも、昼は冷房の中で過ごします。

そころがこの最高温度は、本州各地でさらに上昇し、
北海道や北陸でさえ、36℃~38℃になっています。
どうしてこんなことになるのか、温暖化の所為でしょうが、
それではどうして温暖化になるのか、過剰な経済活動が主因です。
幕末に日本を見た外国人は、皆この国の自然の美しさを愛で、
人の心の素朴な善良さに、驚かされたと書いています。

それが明治の工業化と共に、風景は徐々に変化して、
富国強兵を唱えて、この国の自然も人の心も荒んできた。
そしてアメリカとの戦争において、日本は心まで徹底的に叩かれ、
戦後70年が過ぎた今も、この国は自立できていません。
自立が必要だと訴える政治家は、軍事的なことしか考えないで、
強い経済と軍隊を持つことで、この国の自立を図ろうとする。

国家運営から地方自治まで、もっと別の視点があるのに、
どうしてこんな、経済や軍事ばかりを優先させているのか?
このままでは温暖化はさらに進んで、自然界は循環できなくなり、
経済活動で破壊された自然は、やがて不可逆的に滅ぶでしょう。
珊瑚礁の死滅も鯉の大量死も、そうした路線上に見えるから、
限りなく怖く、不安な気持ちがかき立てられるのです。