玄猿楼が倒産

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11月30日の記事で紹介した、お気に入りの温泉、
山田温泉の玄猿楼が、今月17日に営業停止したようです。
ここの運営会社である「山田温泉」は、1959年に創業、
客室50余りの玄猿楼は、老舗の温泉宿として親しまれました。
ピーク時の売り上げは、およそ7億円あったそうですが、
昨年は1億3000万円で、17日に倒産したと言うことです。

お気に入りの温泉が、営業停止になるのは残念ですが、
大きな施設を抱えているので、運営が行き詰まったのでしょう。
しばらく前には、ポンパレで安く紹介されていましたけど、
すでにそんな状態ではなく、経営をあきらめたと思われます。
これだけの大きな施設を維持するには、どれだけの客が必要か、
次々に客が訪れるような、賑わいがないと成り立ちません。

ひっそりとした佇まいを好む、僕のようなファンには、
まったくもって惜しい施設ですが、経営が成り立たないのです。
たぶん何か別の発想で、別の収入源でもないと成り立たず、
僕が求めるような存在自体が、運営することは難しい。
一千兆円の借金があっても、維持できる特別会計でもないと、
こうした贅沢な静けさは、維持できるものではないのでしょう。

さて今後この温泉はどうなるのか、気になるところですが、
たぶん気にしているのは少数で、ほとんどの人は気にもしない。
北陸新幹線の開通で、富山県内の観光業や宿泊施設は、
売り上げを伸ばしたところが多い、と聞いてはいるのですが、
こうした山間の静かな施設は、利便性の悪さだけが目立つのです。
忙しい現代人には、贅沢すぎて味わう間もないのでしょう。

せわしく人間が活動する地域だけが、これから生き残って、
喧噪から縁遠い静かな地域は、経済活動から疎遠になっていく。
それは必然であり、どこか有り難いことではあるのですが、
生活できなくなって、住む人がいなくなるのは余りにさびしい。
こんな大きな施設にしないで、静かに温泉が楽しめる、
何か新しい運営の道がないものか、考えていただきたい。