山田温泉 玄猿楼

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富山県内の呉西地区にある温泉は、立ち寄れるところはすべて、
自分で出向いて入浴していますが、やっぱり好き嫌いはあります。
料金としては500円~800円で、さほど差はないのですが、
温泉には大きな差があるので、なるべく気持ちよい所へ行きたい。
市街地のスーパー銭湯のような、機能的な温泉は別にすれば、
お湯の良さや温度、景色や雰囲気が大切な要素になります。

そんな中で、最近僕が一番気に入っているのが山田温泉玄猿楼で、
昨日も姫の風邪を治したいと思って、湯治のつもりで行ってきました。
まず何が良いかと言って、玄猿楼の場所が人里離れて位置しており、
山中なので行くのは少し大変ですが、騒音のないのが素晴らしい。
料金は650円で、市街地のスーパー銭湯よりも安いのですが、
お湯の良さは天下一品で、温度も低めでちょうど良いのです。

温泉に体を滑り込ませた瞬間に、肌が気持ちよく潤う感じで、
そのままじっと首まで浸かっていても、あんまりのぼせません。
ちょうど玄猿楼の名にあるような、猿がゆっくりと浸かる感じで、
長い時間を掛けて入るのにいい、ややぬるめの温度なのです。
開湯1300年、古くから病と怪我を治す薬湯場として知られ、
湧き出るお湯の量も豊富で、加水なしの源泉掛け流しと言います。

そして特筆すべきは、古い温泉ホテルであるにもかかわらず、
手入れや掃除が丁寧に行き届いており、隅々にまで塵埃がない。
作りの古い所も、しっかり手入れがされてイヤな感じがない上に、
ホテルのスタッフも自然な感じで、わざとらしさを感じません。
こうしたところは、にわか仕立てのスタッフでは無理なので、
長い歴史を経て培われた遺伝子が、自然に根付いているのでしょう。

現在お風呂は、男女別大浴場、元湯夢殿、岩風呂、露天風呂とあり、
岩風呂と露天風呂は、時間帯によって男女が交代するようです。
小さい子どもも飽きずに入っていられるし、なにせ温度が低いので、
安心して長湯ができるのが、お風呂好きにはなんとも言えず魅力です。
夢殿の元湯で十分に長湯はできますが、それでも熱く感じる人には、
露天風呂や岩風呂へ行けば、さらに涼しく湯に入っていられます。

ちなみにそのほかの温泉で、好きなところを挙げておきますと、
利賀の天竺温泉、上平の黒羽温泉、景色の良いところではゆ~楽。
露天風呂から堰止め湖越しに、春の緑や秋の紅葉が見られるし、
目の前が雄大な景色なので、それを見ているだけで安らぐのです。
氷見市などにも温泉はたくさんありますが、こうしてみると、
僕の嗜好として、温泉は川のある山間が良いように思うのです。