小さな大冒険

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今のところ我が家は、一人しか子どもがいません。
いわゆる一人っ子の難しさで、どうしてもわがままになる。
これを何とかしたいと思い、今回は一つの試みとして、
姫に冒険をさせることで、克己心を養おうとしてみました。
小心者の姫にとっては、どきどきわくわくの“小さな大冒険”です。

例えば鳩間島では、島の内部に唯一の高台と灯台があって、
大人であれば簡単に歩いて行って、島の眺望を楽しむことができる。
急階段もいくつかあるその道は、ご覧の通りちょっとしたジャングルで、
姫には「大冒険!、大冒険!」と唱えながら、先に行かせてみました。
この冒険が気に入ったようで、普段はすぐにだっこを訴える姫が、
先頭を切って歩いて行って、灯台まで歩ききったのです。

また宿からは、ビーチへ行くにもどこへ行くにも歩きますが、
姫はすぐにだっこかおんぶをねだるので、なるべく自分で歩かせる。
そのためにいろいろ考えて、なんとか多く歩かせようとすると、
今度は姫は、すねるポーズを身につけて対抗してきました。
そのポーズもかわいいと、つい甘やかしたくなりますが、
お互いの会話を大切にしながら、歩く機会を増やしました。

小さなビーチサンダルで、海岸線を一緒に歩くときも、
「大冒険!」を唱えながら歩くと、頑張って自力で歩こうとする。
さすがに疲れたときは、僕が頑張ってだっこするしかありませんから、
僕にとっても楽ではないけど、ほとんどの場所は一緒に行きました。
その成果があったのか、日程の終わり頃に海へ行ったときは、
宿からビーチを経由して岩場基地まで、2キロほどを完歩しました。

こんな冒険する日々を暮らせば、元気な姫も疲れたようで、
海中を覗き見るボートに乗せて連れ出すと、すぐに眠ってしまう。
それも最初は気がつかないで、静かに海の中を見ているものと思って、
珊瑚がきれいな場所や魚がいる場所を選んで、ボートを引き回し、
あまりにも静かで、声を掛けても反応がないので慌てました。
どうやら波に揺られて、すぐに眠っていたようです。

疲れて眠った姫を、ボートごと日陰に移動して置いてから、
寒くならないように、水着を脱がせて乾いたタオルでくるみました。
大人でさえ疲れる日程を、頑張って一緒に遊んだ姫ですから、
元気に無事に過ごせるように、沖合で見つけたきれいな二枚貝を、
ビーチの近くで深みに戻しながら、祈りを捧げました。