空想世界で演技する?

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小さな子どもは、時には大人の予想を超えて、
自分の世界を広げて、そこで暮らしているようです。
我が家の姫は、特にその傾向が強いのでしょうか、
自分の中で組み立てる、物語に沿って行動しているし、
物語を中断させると、僕の言うことも聞きません。

大人も思惑通りになんて、動くはずはないのですが、
そこは知恵比べで、思考の先を行く誘惑で姫を導きます。
うまく行ったときは、姫が自分で楽しんで動くけど、
失敗すると意地になって、自分の物語の中に隠れます。
すっかり何かになり切って、迫真の演技をしますが、
どこかわざとらしいので、これは演技なんだなあとわかる。

しかしながら、最初は演技していたはずのものが、
演技に夢中になって、本当になったりするから困ります。
痛いとか恐いとか、本当は自分の思い通りにならないことを、
何でもいいから関心を自分に向けようとして、言い出して、
無視していると、演技にも一層拍車が掛かってくる。

まだまともに話せないのに、嘘をついたりもするけど、
そもそも人の感情や基本的な行動は、言葉を覚える前から、
直感的な受け入れによって、自分でも表現しようとする。
ちっちゃな体でも、自分の世界はすでにあるのだから、
あたりまえの話ではあるけど、これがなかなかわからない。
大人同士でも通じないときもあるから、仕方のないこと。

様々な小さなものを好きになって、あるいは美しいもの、
アニメのキャラクターなど、自分で手にとって引き寄せます。
所有欲は食欲の延長なのかも知れませんが、単純ではなく、
人間の個性が色濃く出て、いわゆる好み嗜好となる。
それには物語が不可欠のようで、演技が始まるのです。

僕は誘われるまま、姫の世界に遊びに行くのですが、
同じ世界に遊ぶときは、姫が最高の笑顔を見せてくれます。
だけど世界がずれてしまうと、姫は必要以上に抵抗して、
ついには自分の物語通りでないと、ガンとして拒否をする。
大人の都合には、なかなか合わせてはくれませんが、
最高の笑顔に合いたくて、今日も姫の世界を訪ねます。