総選挙を見て

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指原(さしこ)莉乃
 
総選挙と言っても、国政の話ではありません。
サッカーの話でもなく、昨日の夜に騒がれたのは、
アイドルグループ「AKB48」の、選抜総選挙でした。
48グループや研修生の中から、246名が立候補し、
上位16名が、次のシングルレコードのメンバーとなり、
次の16名が、B面の収録メンバーとなる選抜です。

詳しいことは知らないので、書かないでおきますが、
ここで選ばれる上位7人は、“上(神)セブン”と呼ばれて、
それだけでもテレビ・ラジオで、圧倒的人気なのですが、
トップになれば、その後一年間はAKBのセンターになる。
今の日本で、AKBを知らない人はほとんどいないようですが、
そのトップですから、圧倒的なアイドルとなるわけです。

しかし面白いことに、このAKBシステムを見ていると、
古い時代のアイドルとは、何かが違ってきています。
人がうらやむほどの美人とか、モデルのような人ではなく、
大手のプロダクションが、影響力を使ったアイドルでもない。
かわいければいいわけでもなく、それじゃ何かと言えば、
物語性を持って頑張っている人が、人気を得ているのです。

そのことを如実に実感している、立候補のメンバーは、
それぞれ自分の物語を持って、有権者に訴えかけています。
にわかに出てきた、優等生的な美人などではなく、
今まで何かで話題になった人が、その後の活動を持って、
「どんな人か」が問われる、総選挙だったと言えるでしょう。
僕流で言うところの、生き方が問われたのだと言えます。

そして今回は、事前には誰も予想していなかった、
指原(さしこ)莉乃が、15万票を集めてトップになりました。
15万票という数字にも、国政選挙並みで驚きますが、
AKBのメンバーではなく、HKTの一員であり、
ちょっと変わったキャラクターとして、アイドルっぽくない、
面白い人ってイメージが、他の人たちとは違ったのです。

いわゆる優等生ではなく、真面目で本音で生きていながら、
何をしでかすかわからない、人間味に溢れた20歳が、
この総選挙のトップになったことは、やはり時代なのでしょう。
優等生を目指す日本社会で、落ちこぼれていく大勢の人が、
自分の存在に某の意味を見つけ、人生を楽しもうとするとき、
指原莉乃の存在こそが、現代のアイドルなのです。