腐っている原発業界
環境団体の追求で、耐震性能の数値に関し、
関西電力のいいなりに数値改ざんしたことを認めた保安員
関西電力のいいなりに数値改ざんしたことを認めた保安員
福島原発事故から、すでに1年以上が過ぎましたが、
この未曾有の大事故に関わった、経営責任者を始めとして、
エネルギー政策の立案者や、原子力安全・保安院の顔ぶれも、
原子力安全委員会のメンバーも、まだ何も変わっていません。
社会常識で考えれば、責任ある立場にいた人は責任を取って退き、
違う考え方を持つ人が、後継者として登場するのですが、
原発業界では、そうした社会常識は通用しないようで、
相変わらずの人たちが、すべての判断をし続けているのです。
いったいどうして、これだけの事故を起こしておきながら、
誰も刑事責任を問われないどころか、責任ある立場に居続けるのか?
この事実そのものが、原発業界の異常性を現していると言えます。
すなわち、業界を挙げて同じ考えのイエスマンを育てたので、
この方針が失敗した時点で、これに変わる考え方が育っていない。
原発を安全にするのではなく、安全だと思わせることに腐心して、
いつのまにか身内の人間が安全だと思い込み、対策をしていないので、
間違っていたとわかったときに、それに替わる人がいないのです。
しかも今まで何度も指摘してきたように、原発利権者たちは、
原発に疑問を持つ人たちを、徹底して排除してきたために、
疑問を持って解決に向かう姿勢が、まったく育ってきませんでした。
だからこそ、古い人が責任を取って新しい人を後任にしたくても、
後に続く者たちが、全員腐った金太郎アメみたいなものだから、
誰をすげても何も変わり様がないので、腐った頭をそのままにする。
かなりひどい言い方ですが、一年を過ぎた今の報道を見ても、
原発業界の体質は、何も変わっていないように見えるから困ります。