テレビ時代の終わり

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7月に入ってから、我が家のテレビはドラスチックになりました。
スイッチを入れると、あらゆるチャンネルが同じように、
画面左下に大きく、テレビ時代の終わりを告げるテロップが表示される。
本来の記事のテロップが、隠れて見えなくなろうがなんのその、
「アナログ放送終了まで、あと○○日」と、大きく表示されるのです。

日本でテレビ放送が始まったのは、1953年とのことですが、
当事は高価なものだったようで、街頭に集まってテレビを見たようです。
それが10年もしない内に、各家庭で見られるようになって、
1964年の東京オリンピックからは、カラーテレビが普及していく。
NHKと民放を合わせれば、いくつかチャンネルを選べるにしても、
基本的には街頭テレビと同じように、みんな同じ画面を見て育ったのです。

この現象を差して、「一億総白痴化」と言う評論家もいましたが、
そんなことはお構いなしに、テレビこそが日本人の価値観を育てていった。
学校でも職場でも、テレビの話題に乗れないと疎外されて、
テレビが「いい」と言えば、みんなが「いい」と思い込む時代になる。
政治も経済も、テレビによって大衆の支持を得ることが必須となり、
広告業界は、社会そのものをプロデュースし始めます。

市民は毎日繰り返し、大量のCMによって消費活動へ駆り立てられ、
大量消費社会による経済拡大が、テレビによって国是とされる。
どこで誰がどんなに困ろうと、経済拡大のためには我慢が求められ、
やがて自然環境も破壊され、毎日の生活が暮らしにくいものになっていく。
それでもテレビは、市民に大量消費がいいものだと宣伝し続けて、
悪魔の原発まで安全だと言い切って、3.11事故を起こした。

いったい何のための経済拡大で、こんな危険を侵してきたのか?
こんな価値観をひたすら牽引してきたテレビ局たちは、恥じ入るように、
その一方通行の価値の伝達を終了し、テレビの時代に幕を閉じる。
もはや一方的な宣伝を信じる人はいなくなり、マスコミは終演して、
双方向のネット社会が広がって、価値観も大きく変わろうとしています。
それは単なるテレビ時代の終わり以上に、社会に変革をもたらすでしょう!

どこの誰だかが勝手に作った価値観を、CMに合わせて信じるのでなく、
自らの生活に根ざした価値観で、社会の在り方も自律的に判断する、
そんな人たちによって、誰もが貶められない共生社会を作っていくのです。
一方的な価値観の強制に別れを告げて、みんなが多様な価値観で生きられる、
あらゆる個人が豊かになる、差別のない社会を目指すと言うことです。

最後にもう一度、制服向上委員会の「TVにさようなら」をどうぞ♪
http://www.youtube.com/watch?v=yJrPNdb1-DU&feature=related