中高生の「もったいない」感覚

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NHK・Eテレの番組「Rの法則」で、
中高生が何を「もったいない」と感じているか、
アンケートをした結果を、紹介していました。

1位 電気のつけっぱなし
2位 食べ残し
3位 水の出しっぱなし
4位 期限切れの食品
5位 過剰な包装
6位 着なくなった服
7位 スーパーやコンビニの袋
8位 使い捨て商品
9位 修理せずに買い換え
10位 粗大ゴミ

1位の電気のつけっぱなしは、
テレビなどで、主電源を切ることも大切ですが、
そもそも不要な照明や家電製品が、多すぎるので、
生活の在り方自体を考える必要があるでしょう。
原発問題でクローズアップされてきた事でもありますが、
際限なく電力消費を増やす暮らしが、良いのかどうか、
考え直す時期に来ているのではないか?と言うことです。
3位の水の出しっぱなしも同じ、資源垂れ流しの問題です。

2位の食べ残しは、4位の期限切れ食品と合わせて、
食べ物を捨ててしまうことに、罪悪感を感じるもので、
命を粗末にしない感覚にも、そのまま通じるものでしょう。
必要ないものを買っている暮らし、そのものへの疑問で、
日々の食べ物に、一番よくあらわれるのだと思います。
同時に5位の過剰包装や、7位コンビニ袋が、
必ず付いてくる問題でもあるでしょう。

次に6位の着なくなった服や、8位の使い捨て商品など、
不要なものを買いすぎる、持ちすぎるから、自動的に、
10位の粗大ゴミにまで至ってしまうのが、現代生活でしょう。
高校生は、そうしたものをどっぷりと浸かりながら、
だけどこうした生活は「もったいない」と思い始めている。

これを整理して見れば、やっぱりいつもと同じで、
“エネルギー”と“食”と”大量消費”の問題とわかります。
こうした問題を起こさない方法は、難しいことではなく、
産官学とマスコミが一体になって押し進める、経済拡大をやめ、
人が幸せになるための方法を、大量消費から命の目覚めに、
方向転換することで、実現できるものだと思うのです。

こんな話をすれば、どこかの宗教かと思う人もいるくらい、
人々は経済拡大もまた信仰だと、気付いていないわけですが、
福島の原発事故を受けても、原発推進を唱える人が多く、
「都会の夏はクーラーなしでは暮らせない!」と言い張るのです。
そんな都会を作ったのもまた、人間ではないのか?
だとすれば人間は、違うまちづくりだって出来るのに、
問題を他人事のように考えるから、解決もしないのです。

おっと最後の発言は、番組登場の中高生ではなく、
サンデル教授との対話での、東京大学院生のものでした。
国の中枢に行こうとする、最高学府の人がこれでは、
この国の方向性を正すことは、容易ではないでしょうね。

写真はMITが開発したコペンハーゲン・ホイールで、
自分の自転車を、電動アシストにするホイールです。