おろかな原子力政策、慢心の帰結

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福島第一発電所、今回右端の1号機が爆発しました! 
 
マグニチュード8.8となった、日本史上初の大地震で、
最大震度7を記録した宮城などでは、町全体が壊滅したようです。
さらに高さ7メートルの津波が、海岸沿いの狭い住宅地を襲い、
大きな家が簡単に押し流される様子が、テレビに映されていました。
そして津波が引いたあとに起きた火災の炎が、追い打ちを掛ける。

このような大自然の災害に耐えて、やっと一息ついたと思ったら、
今度は原子力発電所でトラブルがあり、半径10キロ圏内の人が避難です。
地震列島の日本で、原子力発電の危険性を多くの人が叫んでいたのに、
自民党民主党聞く耳持たず、経済利権に便宜を図ってきた、
その結果が、こうした不安と被曝者を生みだしてしまったのです。

本来なら直接津波の被害を受けた人たちの支援に、全力を注ぐべき官邸が、
トラブルを起こした福島第一原子力発電所の対応で、四苦八苦している。
原発のトラブル処理を間違えれば、世界中を巻き込む災害になるからです。
今のところ公式な被曝者は3人だけになっていますが、これで済むかどうか、
最悪のシナリオだけは、なんとしても避けていただけるよう祈ります。

さすがに恥ずかしくなったか、「原発は安全です」のCMは止めて、
電力が足りなくなるから節電に協力を! とキャンペーンを変えました。
これがもし原発でなく、自然エネルギーを使った分散型の発電なら、
たとえ被害に遭っていても、それぞれの地で復旧作業も可能でしょう。
だけど原発のような危険な施設では、市民は避難するだけです。

原子力発電は原子力が危険なだけではなく、その手法において、
あまりにも中央集権的な、非民主的な手法であるから問題なのであり、
自然エネルギーの一番のメリットは、自治と同じ民主的であることです。
いわば原発は、市民がいくら努力しても報われないシステムの代表で、
協働による住民自治とは正反対の位置にある、中央集権のシンボルです。

福島第一発電所の1号機で爆発があり、最悪の事態を心配しましたが、
今のところ原子炉には問題なく、海水での冷却が始まるとのこと。
どうせ古い原子炉だから、ここで塩水に浸けて使えなくなったとしても、
早く燃料棒を冷やす必要があると判断したのなら、それでいい。
さてこれを機に、原子力政策を見直していただけるかどうか・・・
 
これ以上の被災者が出ないことを祈ります!