初春朗読会

イメージ 1
 
少々遅くなりましたが、源氏物語の勉強会仲間で、
今年もお楽しみ、「初春朗読会」が開催されました。
散居村ミュージアムの、伝統館の奥座敷をお借りして、
谷口先生ほか8人だけの、ささやかな朗読会です。

今回は、
(1)源氏物語「初音」巻より
(2)枕草子より
(3)土佐日記
と三つの朗読を済ませたあと、谷口先生から、
紀貫之紫式部」の興味深い関係をお話しいただき、
さらに参加者による、プレゼント交換もありました。

このプレゼント交換も、なかなか手の込んだもので、
それぞれ源氏物語の縁にちなんだものを、用意しており、
和歌の上句と下句で、歌合わせの抽選をするものです。
今回僕は、事前に相応の準備をしていなかったので、
急遽間に合わせのものを、持っていってしまい、
少し恥ずかしい思いをしてしまいました。

さらに今日は、ひな祭りが近いこともあって、
会場には、桃の花と共にひな人形も飾られていて、
いかにも春の雰囲気が、まだ寒い中に感じられました。
会場の横にある池の表面には、薄氷も張っており、
「初音」の和歌がそのままの、風情ある趣だったのです。

「薄氷とけぬる池の鏡には世にたぐひなき影ぞならべる」

毎回なにくれと、谷口先生の趣向もあるのですが、
今日は珍しい、「色は歌留多」を見せていただきました。
源氏物語に出てくる様々な色を、染色した取り札があって、
その色名を書いた読み札を読んで、取るものです。

あまりの色の美しさと、源氏物語の奥深さに加え、
その世界を楽しむ遊び心の、粋な趣にも感心します。
良いものを見せていただいた、春の朗読会でした。