地球温暖化と異常気象

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地球温暖化と聞けば、気温の上昇を考えますが、
現実はそう単純ではなく、様々なことが起きてきます。
今年の夏も、夏物が売れないくらい涼しい日が多かったので、
それをもって、地球は温暖化していないと言う人がいますけど、
温暖化は気温ではなく、主に水温に現れてくるのです。
そして最も大量の貯水場でもある、海水温の上昇により、
様々な異常気象が起こり始めている、と考えられるのです。

まず疑いのない温暖化の現象として、氷河や氷山の消滅と、
永久凍土の消滅、そして海水温の上昇が挙げられますが、
これは観測的な現象として、気温を上昇させるとは限りません。
なぜなら、暖まった空気はすぐに動き出して風となり、
風は地表から気化熱を奪うことで、涼しくなったりします。
これが日本で強風が多くなったり、竜巻を発生させたりしながら、
表面的には気温がそう上がっていない理由だと言えるでしょう。

それでも確実に水温が上がっているので、環境は変化して、
春夏秋冬の季節の変化は、今までとは違ったものになりつつある。
特に日本では、東シナ海から北上してくる海流の温暖化で、
まず、僕が大好きな美しい珊瑚礁では、珊瑚がほぼ死滅しています。
実際に南西諸島では、水温ばかりでなく気温も高くなりますが、
ただ海洋性の風によって、長く続かないと言うだけでしょう。
それでも全体に暖まっている海上では、盛んに水蒸気が増えます。

この大量の水蒸気を含んだ空気は、九州へ近づいて雲になり、
陸に冷やされて、一気に大量の雨になって降り注ぐのです。
あるいは、降り切れなかった水分は雲のまま日本列島を包み込み、
いつまでも梅雨が明けずに、曇り空の夏が続いてしまうのです。
観測記録としては、日照不足の夏になったのが、温暖化現象です。
こうして温暖化は、日本全国に強風と豪雨をもたらすのですが、
空気の動きは水より素早いので、突風やゲリラ豪雨になるのです。

さらに、以前であれば、フィリピン近海域で発生した台風は、
北上に伴って勢力を弱め、日本接近の時にはだいぶ弱まっていた。
それが今では、沖縄や小笠原近海でも海水温が高いので、
勢力は衰えずに、むしろ発達しながら近づいてくるのです。
空気全体が多くの水分を含んでいるところへ、強大な台風が来て、
空気の動きはさらに激しくなり、突発的な暴風と豪雨が増える。
これが、経済優先だった政権下で進行した温暖化の現状です。

こうなった以上、僕らにはどんな対応策が可能なのか?
政策として高い目標を掲げることで、実現を目指すと同時に、
僕らの生活自体を、循環共生型に変えて行く必要がある。
さらには、企業が経済利益のために環境破壊を進めないように、
企業には社会的責任を負っていただくと同時に、銀行金融機関には、
単なる経済利益でない、価値評価の方法を確立していただきたい。
それを監視するのが、市民活動の役割になっていくでしょう。