目がピンボケ!

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昨日は朝から、妙になま暖かいと思っていたら、
午後になって強い南風が吹き出し春一番になりました。
家の中にいても、どこからともなく花粉が入り込むようで、
目がショボショボし始めるし、なんだか体がだるく感じる。
どうせ外出する用事もあったので、マスクをして出掛け、
帰りは図書館で、ゆっくり時間を過ごして帰りました。

その図書館で、最初は本を読んでいたのですが、
花粉を吸い込んだ所為もあって、頭が働かずに眠くなり、
机の上で、輪に組んだ腕に伏して眠り込んでしまいました。
このひとときの午睡は、実に気持ちがいいんですよね♪
20分か30分か、そう長い時間ではなかったと思うけど、
すっかり意識が無くなるまで眠って、目が覚めてビックリ!
どんな寝方をしたんだか、左目がぼやけて焦点が合いません。

濁って見えるようにも感じて、これは急性白内障か?
と案じてみたり、寝たときに眼球を圧迫しすぎたか?とか、
すぐ良くなるだろうと思ったのに、10分以上そのままでした。
片目ずつチェックすれば、右目はいつも通りに見えますが、
左目だけが、何故かどうしても焦点が合ってくれないのです。
遠くを見ても近くを見ても、ぼやけたままでどうにもならない。

しょうがないから、ぼんやり外を眺めていたのですが、
遠くの風景には霞が掛かって、風に流れても感じられる。
人はこうして視力を失うのかな?なんて思っていたら、
15分ほどしで、少しずつ焦点が合うようになってきました。
何かの加減か、毛様筋がしばらく働かなかった感じです。
近視による焦点のズレとは違う、近くても遠くてもだめで、
なんだか不思議な、生まれて初めての体験だったのです。

視力も聴力も、失われてみると有り難さがよくわかります。
嗅覚も敏感なので、なくなれば世界が味気なくなるだろうし、
触覚に至っては、僕はこれを失った世界なんて考えたくもない。
痛点を持たない病気など、何かに触れても感じないなんて、
その時は人を愛せるかどうかさえ、不安になってしまいます。
人間の愛情さえ、五感なくしては難しく思われるのです。

生きている喜びを実感するためにも、
この腕に誰かを抱きしめたくなるような、
春一番のささやかなハプニングでした。