浅田真央の仮面舞踏会

イメージ 1

韓国・高陽で行われた、フィギュアGPファイナル。
浅田真央さんが、仮面舞踏会の曲に乗せて見せた演技は、
スケート素人の僕が見ていても、美しく魅力的でした。
2度の三回転半を決めるなど、難易度も高かったでしょうが、
それぞれの演技に、不思議なリズム感が漂っていて、
まさに氷上で踊るとは、こういうことだと思わせてくれる。

ちょうど転倒した直前だけ、リズムが引っかかっていて、
あれ?っと思ったら、バランスを崩していましたね。
ほんのわずかな狂いが、次の動作に決定的な影響を与える。
そんなフィギアの繊細な醍醐味も、存分に味わいました。

それにしても、フランス大会から使っている仮面舞踏会は、
新しく取り入れた、細かく大胆なステップの場面にも合うし、
あの三回転半のタイミングにも、実に良く合っている。
彼女のスケーティング・ステップと、曲のリズムが、
うまく無理なく、流れるように演技の効果を高めていました。
このリズム感こそ、演技が美しく見えた秘密のように思う。

音楽のことも踊りのことも、詳細な知識は持たないので、
何がどう良かったのかと、説明することは難しいのですが、
あえて言えば、ジャンプもステップも回転も、自然に見えた。
まるで氷上に、真の仮面舞踏会が出現したかのようでした!

初めて彼女をテレビ画面で見た時は、まだ子どもだったのに、
今では女性らしくなって、フランスでは体が重そうだった。
ところがNHK杯から、独特の軽やかさが戻ってきて、
今回の舞台では、演技が踊りそのものになっていたのです。
輪舞する、それ以上に踊る、流れる、表現する手足!
人間がここまで、演技として表現出来ることに驚きます。