「こんなニッポンに誰がした」

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先月、大月書店から出された本で、
森永卓郎の政治経済学講座」ですが、
時事問題をわかりやすく解説しています。
読んでみると、
小泉政権から始まった日本システムの崩壊を、
リアルタイムで書いてあるのが特徴的でしょう。

どうしてこんな書き方が出来たのかと思えば、
2005年の5月から2008年の10月まで、
彼がウエブマガジンに連載したコラムをまとめてある。
だから当時の記事を読むと、当時が思い出されるのです。
最近は携帯小説なども含めて、ウエブ出版が盛んですが、
こうした社会的な記事を、本にまとめたのは珍しいですね。

マスコミによく出てくるコメンテーターとしては、
森永さんの発言は、共感出来るところが多いのですが、
今回本にある内容も、ほぼ全面的に納得出来る記事でした。

たとえば、東京大学神野直彦教授の言葉、
「戦争は事後責任より、事前責任の方が重要だ」を受けて、
戦争になった後で、勝者が敗者だけを裁くことに疑問を唱え、
戦争の勝者に戦争責任はないのか?と発言されています。
あるいは、戦争に至る仕組みや世論を作った人たちを、
勝ち負けに関係なく、彼らこそが一番悪いと言うのです。
そして、こうした戦争を作るような犯罪者たちを裁けるのは、
有権者である私たちで、彼らを落選させよう!と言うのです。

森永さんの話は、いつもシンプルに筋が通っていて、
言い回しがややこしくて、結局何も言わない政治家と違い、
良いものは良い、悪いものは悪いとはっきり示してくれます。
今回は三年半に渡って書かれた記事を、まとめてあるので、
これを読んでいるだけで、この三年半の流れもわかるのです。
僕のブログも同じ時期に始まったのも、偶然ではないかも。

そうしてみると、あの小泉・竹中政策が、如何に危険で、
ついには破局への道を歩もうとした、独善的な安倍政権を、
2007年の参議院選挙で、有権者が押し留めた経緯もわかる。
まさしく懸念された通りに破綻した、金融経済政策もわかる。

これがもし、今年になってから原稿を書いた本であれば、
悪くなった結果を見て批判する多くの人と同じことでしょう。
だけど結果が現れる前に間違いを見抜き、発言しているのが、
森永さんの優れた洞察力を示していると言えるはずです。
これがまさに、事前責任を果たしていると言うことなのです。

この本を参考に、僕らは政府やマスコミの誘導に流されず、
自らの意志と判断で、より豊かな未来社会を残せるように、
正しい判断の出来る政治家を選んで、投票したいですね!


森永卓郎の「こんなニッポンに誰がした」は、(↓)こちらから購入出来ます。
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