実現する力

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先日富山へ行ったときに、偶然「まちづくり」の無料講座がありました。
富山市青年元気塾公開講座で「一緒にまちづくりについて考えませんか!」
となっていましたので、どんな内容なのか気になって参加してみました。
第一部はセーラ・マリ・カミングスさんの基調講演で、小布施町の実例。

小布施町の・・・と言うよりも、セーラさんの生き方のような話で、
彼女がペンシルバニア大学を卒業後、日本へ来て何をしたかが話されました。
一年間日本語を勉強して、㈱小布施堂に入社し、様々な取り組みが始まる。
4年後には長野オリンピックの英国選手団をサポートし、北斎会議を企画し、
桝一「蔵部」レストランを開いて、桝一市村酒造場の取締役になっています。

この頃のエピソードとして、日本の番傘でオリンピックの五輪を表現したい!
と言い出したら「もうそれは出来ない」と言われたのを、情熱で実現する。
古い日本の伝統であった木の樽による酒造りを復活させたい!と思った時も、
やっぱり「それは出来ない」と言われながら、職人を説得して実現していく。
こうした様々な実例は、いくつもの学ぶべき教訓がありました。

第2部の塾生とセーラさんの公開トークで、教訓が具体的になってきます。
塾生の質問は、「イベント」「まちなか」「観光」の各グループに別れていて、
お役所的な、「どうすれば活気づくか」みたいな質問が多くで残念でしたが、
セーラさんの答えはぶれることなく、いかに悔いなく人生を生きるかの話でした。

常にベストを尽くす、すぐに動く、伝統は排他的、一番やりたいことをやる、
など、あたりまえのことではあるけど忘れがちなことが並んでいます。
いちおうメモしたことを書いておきますが、彼女の言いたかったことはただ一つ、
「常に如何に生きるかを考えて、悔いのない人生を過ごす」に尽きるようでした。

○出来るか出来ないかは条件によるのではなく情熱次第。
○文化は記念館などに入れられてしまうと死んでしまう。
○人は核心を突いた本当のことを言われると怒る。
○あるべき姿を取りもどすには採算が合うことではない。
○学校では教えてくれない生きる道を探ることが大切。
○消えるのは簡単だけど将来に何を残したいかを考える。
○物事は若い時、新しい時でないとパワーを失って出来なくなる。
○古いものと新しいものは殺し合うのでなく活かし合うように。
○自然は長い年月を掛けてデザインされたものである。