記憶がない

火曜日の夜に、東京から友人が遊びに来ました。
富山競輪に来たついでに、我が家に泊まったのですが、
支払いは持つから、どこかへ飲みに行こうと誘われて、
歩いていける、近所の居酒屋へ案内しました。

生ジョッキで乾杯したあと、いいちこを一本入れて、
富山の海の幸を中心に、次々に料理を注文して、
沖縄の話とか、東京での会社仲間の話とかをして、
3~4時間飲み続けて、ボトルも空になっていました。

家に戻って、黒糖と泡盛で漬けた梅酒を飲んで、
この時点で何時だったか、良く覚えていないのだけど、
沖縄での海仲間に、何人か電話して話をしたようです。
「ようです」と言うのは、良く覚えていないからで、
僕は飲み過ぎても、その場での行動はあまり変わらないのに、
途中から記憶が無くなって、翌日にはまったく覚えていない。

記憶がないなんて、そんな馬鹿なと思うかもしれないけど、
東京や横浜に住んでいた頃、年に一度は記憶を無くしました。
ともかく、飲めば酔った勢いで?、よく飲んだのですが、
学生の頃には、階段から先輩めがけて飛び降りたり、
帰りの電車が無くなって、友人宅に窓から入って寝ていたり、
今思えば、かなり無茶な酔っぱらいだった気もします。

社会人になってからは、飲む量もわきまえるようになって、
酔いつぶれることもなく、家に帰って眠っていました。
それが年に一度くらい、特別多く飲んだわけでもないのに、
何故か途中から記憶を無くしていることがあったのです。
新橋で飲んでいるうちに、記憶が無くなったまま、
電車で横浜の山手の家まで帰り、寝ていたこともある。

山手駅でタクシーに乗って「山手まで」と叫んでいたり、
身を寄せていた家の前まで辿り着いていながら、
家に入らず、家の前で寝ていたこともある始末です。
それでも飲んでいるときは元気で、見かけは変わらない。

どこかで事故にあって死んでいても、不思議はないのに、
記憶もないまま、よくぞ家まで帰ったものだと感心します。
と言っても、今になって思えば、自分の人生そのものが、
忘れたことの方が多く、よくぞ今まで生きていたと驚きます。