福田首相の記者会見

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夕方6時に、福田首相が記者会見をしていました。
この人はどこか飄々としていて、とらえどころがない。
その点を批判して、指導力不足とか優柔不断とか、
いろいろ言われてるけど、安倍さんよりは信用できる。
少なくとも、よく人の意見を聞いているのです。

薬害肝炎の全面解決にしても、官僚の抵抗があるなかで、
それを権力者として強引に押し進めるのではなく、
多くの人の意見の集約として、議員立法にしたところは、
官僚の立場も議員の立場も立てて、うまい裁きだったと思う。
指導者としての面子にこだわる人には出来ないことです。

さて、この記者会見の中で、一番関心を持ったことは、
今年の3月に切れる、ガソリン税暫定税率に関する話で、
民主党が早々とガソリン価格値下げを求めているのに対して、
福田首相は、この税率を継続させようとしているのです。
その税金を一般財源化しようと言うのが本音なのですが、
自民、民主を問わず、多くの国会議員は補助金が欲しくて、
現状地方に流れている補助金の大きな部分である、
このガソリン税を下げさせたくない気持ちと合致する。

ちょっと目には、ガソリン税を下げて経済を活性化した方が、
補助金として地方に回すよりも、住民の自由な活動に繋がる!
と言うべきかもしれませんが、僕はそうは思わないのです。
実は福田首相は、さりげなく本音を言う人なのですが、
原油価格は、もう下がらないかもしれない」と言っている。
つまり彼は、ピーク・オイルが近いことを知っていて、
「税を下げてたくさん消費することがいい事かどうか?」
と極めて僕らと近い考え方を持っているようなのです。

このように記者会見の内容を読み解いてくると、
3月末の、ガソリン税に絡む衆議院の解散はなさそうで、
この議案は、様々な違う思惑を絡めながら通過するでしょう。
そしてこれを、何らかの条件付けをしながら一般財源化する。
ここまでは、福田さんのタヌキぶりに期待していいのです。

さて問題はここからで、こうして確保した税金を、
また道路造りや原子力開発などに捨ててしまわないで、
本当に自立する地方自治を育てる資金に出来るかどうか?
地域で自立した食とエネルギーの開発資金に出来るかどうか?
これが、僕にとっては一番知りたい「福田さんの本音」です。


今日の写真のマジリアイゴは、細かい模様を見ていただけるように、
大きめの写真でアップしてありますので、クリックで拡大します。