生き方~セイリング~市民活動

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なるべくおカネに頼らない生活を心掛けて、自然農を手掛けながら、
自分の生活圏を広げすぎないように暮らしているのですが、
化石エネルギーの大量消費文化にあぐらをかいた、今の日本社会では、
自立的に生きることは、とても難しい状況になってしまいました。
それでも大切なのは、方向性として何処を見て生きるかってことですから、
常に自分の状況を見据え、その中で出来る選択をして生きるしかない。

これって実は、ヨットのセイリングに似ているんですよね。
ヨットは、強引に燃料エンジンによって動くエンジン船とは違って、
ある程度は風まかせでしか動けないのですが、だからといって、
風下へしか行けないわけではない、風上へも行けるのです。
もちろんそのためには、ただ風を受けて流されて行くのではなく、
クローズホールドで風を受けながら、タッキングを繰り返して、
それでも目標を見失わなければ、やがて近づいていけるわけです。
世の中の様々なことも、僕は同じようなものだと理解しています。

最初から理想ばかり言って、直接そこへ向かおうとしても、
順風であることは滅多にないので、風当たりが強くて先へ進めない。
そんなことを強引に続けようとすれば、挫折するかカルトに走るか、
どちらにしても、客観的状況から見れば、目的地には近づけないのです。
そこで風を前方斜めに受けながら、やや風上に帆をクローズして走ると、
目的の方向からは左右に少しずれるけど、近づいていくことは出来る。
左方向で近づいたら、今度は右にタッキングして、右方向で近づく。
それをくり返すことで、たとえ逆風でも、本来の目的地に行けるのです。

これを実際の生き方や、生活に照らし合わせて考えるならば、
僕は誰でもが自由に自分を生きられる社会を望んでいるのですが、
最初からそんなことを言っても、理解どころか批判しかされません。
そこで最終目的地は見失わないようにしながら、現実としては、
様々な風の流れや海流に合わせて、やや右か左に走っていく。
ある程度まで走ったら、その方向には執着せずにタッキングをする。
そうしていつか、目的地に近づいていくことが出来るわけです。

「ぴ~す・フィルム・ネット」=映画を通して社会の環境や平和を考える。
「朗読の会・言の葉」=誰でもが自分を表現する方法を持てるようにする。
「市民活動・入門講座」=経済活動や行政によらない市民活動を模索する。
「富山自然農・学びの場」=実際に田畑を使って自然農を実践しています。
「シャキット富山35」=男女共同参画による豊かな社会を目指します。
「政治参画プロジェクト」=市会・県会・国会の各議員と意見交換します。
このほか「憲法懇談会」「ガイアの集い」「JJプロジェクト」
「フィロソフィア」など、数多くの市民活動に参加しているのは、
それぞれ違う風を捉えながら、目的地へ向かえるからと言えるでしょう。

さらに言えば、目的地は、到達することで終わるのではなく、方向性です。
そして方向を見失わずにセイリングしていくこと、それ自体が目的なのです。
方向性を見失わずに、時々の風を受けて、左右に楽しく、快適に走っていく!
そのような生き方を、僕は望んでいると言えるでしょう。