姑息だった麻生さん

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昨日は、お昼に「安倍首相辞任」のニュースが流れて以来、
マスコミのニュース報道は、てんやわんやの忙しさだったようです。
そりゃあ普通の感覚であれば、施政方針演説をした翌日に、
しかも2時間後には国会審議が始まるという段になっての辞任表明は、
「ありえな~い!」の声が挙がって当然でしょう。

しかしながら、最近のややうつろな安倍首相の表情を見ていると、
もう政権担当の気力がないことは、隠しようのないものでした。
こんな投げ出し方をするくらいなら、数々の悪法も作らないで欲しかった。
この一年間にスケジュール通り作られてしまった法律によって、
また多くの人が、この先長く苦しむことになるのでしょうか?

それにしても、この顛末の原因となった麻生さんは姑息でした。
弱小派閥の領主として、自分が首相になるための道筋には、
どうしても安倍首相の力が必要だと思っていたのでしょうか。
参議院選挙の惨敗で、常識であれば辞任すべきだった安倍首相を唆し、
続くはずのない安倍政権を長らえさせる間に、自分の基盤を整える。

それはたぶん、テロ特措法が自動消滅する時期になるはずで、
要するに麻生さんは、本気で安倍さんを支える気は無かったのでしょう。
新しい党三役と組閣を終えたあとで、ようやくその事に気付いた安倍さんは、
その後は、周囲の誰も信じられなくなったのかもしれません。
中川氏と話し込んだときには、もうダメだと思っていたのでしょう。

そうしてみれば、非常識なこのタイミングでの安倍総理の辞任は、
麻生太郎にだけは政権を譲りたくない、「鬼の爪」だったのかもしれません。
小沢党首と会談したかったのも、そこに何かありそうな気がしますが、
あらゆる道を閉ざされて孤立した安倍さんが取った最後の秘剣で、
姑息に安倍首相の後釜を狙った麻生太郎を切って捨てたのです。

この結果、次の総理は安倍内閣以外から選ばれることになるでしょう。
もちろん今の党三役から選ばれることも、常識的にはないでしょうから、
必然的に麻生さんの姑息なもくろみもご破算になってしまうのです。
何の裏付けもない、まるで劇マンガみたいな話ではありますが、
政権なんざ、案外こんなもので動いていくのかもしれません。