「あの鷹巣町のその後」・試写会報告

今回の試写会参加は5名だけで、
個人で見た人も含めて7人が見たことになります。
3時間の記録映画は長いのですが、
20年近い町の歴史を凝縮してみるようなもので、
退屈どころか、けっこう熱心に見てしまいます。
(と言っても、疲れますけどね!)

映画を見終わってまず感じたことは、
優れた政治を行っても選挙で勝つとは限らない、
投票する人間の心理とは微妙なものだってこと。
わかっているつもりではいたけど、
具体的な鷹巣町における福祉政策に対する、
町長選挙や議会選挙、町民運動の動きを見ていると、
一筋縄ではいかないものを感じます。

ほかの町の議員さんも言っていましたが、
理想的とも言える住民参加のワークショップで、
日本でも最先端の福祉行政を実現していながら、
選挙で負けてしまう町長選挙は奇々怪々です。
やっぱり多くの市民は阿呆なんではないか?
だから国政でも妙な内閣が誕生してしまうのか?
なんて考えたりしてしまいます。

それでも試写会場に集まった5人は、
この事実を踏まえて自分たちに何が出来るか?
そうした建設的な考えを模索しようとしました。
まじめすぎる人が目先の利益に振り回されるから、
僕のように?いい加減な人間になったらいい?
なんて意見まで飛び出してしまいました。

木曜日の「高岡市長と話す会」には、
問題意識を持った多くの人が集まっていましたが、
自分が抱える問題の壺から出ないのも心配です。
個々の問題をうったえるばかりで、
「政治は弱者のために!」と言うような、
みんなで共有できる基礎になるものが見えない。
正しいだけでは風船玉のようなものでしょう。

この映画はそうした現実を見せつけて、
今後の自分たちはどのように行動すればいいのか、
考える一つのきっかけを与えれくれます。
今のところ僕の個人的な感想としては、
多くの人に見て欲しいけど機は熟していない、
小さな試写会と話し合いを繰り返しましょうか?