身体との対話

昨日の朝から久しぶりに本格的な雨が降り続いている。
8月6日に僕が井波に戻って以来初めてかもしれない。
朝晩は涼しさを通り越して長袖を身につけたいほどだ。
いよいよ秋本番で家の中で過ごす時間が長くなる。
先日来急ぎの作業で夜更かしをすることが多かったら、
左目が痛くなってなんだか無理が利かなくなってきた。
ゆっくり自分の体と向き合って過ごすのもいいだろう。
そもそも今無理をしてまでやることは持っていない。

降り続ける雨の音を聞きながら自分の体を思いやれば、
僕はどこか不思議な力を持っていることを知っている。
左足首のねんざ癖、右足甲に溜まる水、お尻の疣痔、
右手人差し指のイボ、その他たくさんのトラブル時に、
その意味に気付くと症状が和らぎ消えることさえある。
偶然と考えることも出来るだろうけど、多くの人は、
本能的にこうしたことが偶然ではないと知っている。
不思議だけど僕はそのことに沖縄で気付いた気がする。

沖縄で知り合った、医者に直せない人の症状を治す人。
日本中にも世界中にもそうした力を持っている人が、
たくさんいると知ったときに気が付いてしまったのだ。
たしかに自分の体にも普段気付いていない力があると。
いらい体調に異変があるときは注意して体と対話する。
すると体は必ず何か語りかけてくるものを持っている。
それに耳を傾けてやるだけで充足した時間が訪れる。
私の体は私の一番の友だってことを忘れてはいけない。

僕の足首には僕を思いやる何かが静かに宿っている。
僕の容姿は父の面影を色濃く受け継いではいるけど、
この体のそこここに潜むものはそれほど単純じゃない。
だけどみんな僕に集まった僕を必要としているものだ。
放っておくと寂しがって悪さもするけど大切な仲間。
時々思いやってやるだけでどこかで僕を助けてくれる。
一人の人間の存在は一つの世界の存在と同じだと思う。