初夏の心地よさ

6月になり、衣替えも済んで、
気持ちのよいお天気が続いています。
先週末は遠方から女友達が遊びに来てくれて、
久しぶりに男性であることを実感しました。
と同時に、もう若くないことも痛感しました。
それでもこの世界に男女があることは喜びです。
平等も大切ですが、それ以上に大切にしたい。

二晩お相手しただけで、全身くたくたでしたが、
めったに会わない時間を大切に思う気持ちが、
お互いに強く「今」を求め合ったって事でしょう。
限り有るから、その時間を真剣に生きられる。
あらゆる命はそのようにうつろうから、
少しでも深く味わいたいし、大切にも思う。
すでに目よりも指先で相手の体を上手に見られる、
そんな年齢になって、お互いに求め合い、
裸で抱き合える相手がいるのは幸せなことです。

彼女が帰ったあとは、家の中を片付けて、
たくさんの洗濯物を済ませたら一段落です。
まだ指先にもあそこの先にも感触が残っている。
それはHな感触という以上に、せつないもので、
20代30代のように、何かが始まる予感はない。
ただそのままの心地よい味わいと愛おしさがある。
家の窓を開け放して、通り抜ける風もさわやか。

生きていることはそれだけですばらしく、
幸せのモトになる美味しい水と空気は満ちあふれ、
ときには愛し合える女性も元気に暮らしている。
なるほど会いに行く車も服も必要だろうけど、
一番気持ちがよくて幸せな時間には、
必要なのはお互いの存在と、許し合う気持ちだけ。
高級時計はもちろん、ブラ一枚も邪魔なだけです。
そうわかっていれば、世界中の誰だって、
幸福になる準備は整っている気がする。

現代にはエネルギーもお金もありすぎます。
できれば暗闇の道を照らす明かりと、
困っている人を助けるわずかなお金があれば、
人が幸福に暮らす上で、他に必要なものは、
思いやり、許し合う気持ちだけかもしれないと思う。
余分なエネルギーやお金は、常に人の道を誤らせる。