ふれる と さわる

言葉があるところに「それ」は存在する。
現代のプラスティック言葉ではない、
昔からの言葉なら必ず意味がある。
それを考えているだけで一日は楽しい。

たとえば「さわる」と「ふれる」の違いはどうだ。
同じ何かが何かと接触することを指しながら、
この二つの言葉には明らかな違いがあって、
その違いの中に深い文化が息づいている。
文化があるから物語までそこにある。

さわるとは「差し障り」の言葉もあるように、
お互いの心に受け入れがたいものがある場合や、
もともと心などない関係における障害のことだ。
それに比べて、ふれるには心がある。
場合によっては実際には何も接触しない、
心と心のように見えないものが「触れあう」のだ。

女性にさわれば怒られてしまうけど、
ふれる場合には喜ばれたりもする。
ふれるのは心の行為であって物ではない。
いつかさわらずともふれられるようになれば、
女性を喜ばせる天才になれるかも♪

とまあ、こんな事を言っている輩は、
さわりごとばかりで暮らすしかないか!