生きるが勝ちだよ

言葉ってさ、不真面目に使っても通じないけど、
杓子定規に生真面目すぎても心ってものが通じない。
まじめなんだけど、ちょっと遊び心のある方が、
相手の心に染みて感じるものだって気がしている。
考えてみれば、その典型がキャッチ・コピーだよね。

「おしりだって、洗ってほしい。」
「カゼは社会の迷惑です。」
「好きだからあげる。」・・・なんて、
どこかで聞いたことのある心に響くコピーを書いた、
仲畑貴志さんが、母校でNHKの課外授業をやっていた。

その仲畑さんが一番好きなキャッチ・コピーが、
「生きるが勝ちだよ、だいじょうぶ。」
だと、番組の中で紹介されていた。このコピーは、
彼自身が生きる気力をなくしていた40歳の頃に、
そんな自分と向き合うことによって生まれたものだと言う。

そんな彼が、母校の小学生を相手に課外授業をして、
生徒に自分のいいところをアピールするコピーを書かせた。
真剣に自分を見つめて考えるこども達を相手にしているうちに、
仲畑さんはどうしようもない感動を隠せなくなっていく。
そんな姿を見て、僕は生きることの素晴らしさを再確認する。

彼が最後に、生徒に贈った言葉もステキだ。
 「私はもっと私になれる
 もっとチャーミングな私がいるから。」