台頭する民族主義

福野文化創造センター(Helios)で、
富山国際大学 福島清紀教授による
「フランスの移民問題 ー 
  スカーフ禁止法をめぐって」
と題したセミナーがあった。

20人ほどの参加者は高齢者が多くて、
もしかしたら僕が一番若かったかも?

ヨーロッパ統合に合わせて、
ドイツやフランスなどの先進国で、
このところ民族主義が台頭している。
フランスでシラクと大統領選挙を競ったのは、
極右政党・国民戦線のル・ペン党首だったし、
ドイツの国政選挙でも右翼の対等は著しい。
その流れに合わせたかのように、
日本でも民族主義の流れが強まってきている。
どうしてこんな事になってきているのか?

福島教授はその原因分析は興味深い。
グローバル経済による貧富の差の拡大が、
意図的に移民や他民族に原因があるかのように、
問題点をそらした吹聴を広めて、
センセーショナルな人気を得ようとする、
大衆迎合的な政治にあるとの説明だ。
女子高生のスカーフはそのシンボルでしかない。
日本でもそうした流れは強まっている。

多様な価値観と共生しなければ、
世界は遠くない将来に破綻するしかないのに、
環境破壊も戦争も止めることが出来ない。
そんな簡単なことが見えない人が増えている。
昔どこかの国であったような話ではないか?
解決出来ない問題点から目を逸らさせるためか、
どこの国益にもならない靖国参拝を続けて、
民族主義の流れを加速させていく。
いつかきた道にならないことを祈る!