笛になる巻き貝

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石垣島から、自分用に持ち帰ったものは少ないのですが、
自分用ともお土産用ともつかないものに、小さな巻き貝があります。
この巻き貝、波打ち際の岩場であれば簡単に手にはいるし、
茹でて食べると美味しくて、ビールのつまみにちょうど良いので、
正式名はともかく、僕らは「つまみ貝」と呼んでいるものです。

ところがこの巻き貝、指の間に上手に挟んで息を吹くと、
比較的簡単に、指笛のように大きな音が出るのです。
それを知ったのは、お土産店に飾りヒモを付けた貝笛を売っていて、
そのお店の人から、巻き貝であれば何でも笛になると聞いたからです。
確かに法螺笛のホラ貝も巻き貝で、大きな音が出るのです。

これはいいことを聞いたと思い、さっそくこのつまみ貝で試したら、
最初は指に挟む貝の向きや、吹く息の角度に工夫も要りましたが、
ともかく、試行錯誤している内に、音が出るようになりました!
一つ音が出てコツを掴むと、あとは簡単に音を出せるようになります。
今までビールのつまみでしかなかった、いくらでも手に入る貝が、
なんと、指に挟んで吹く笛になるとわかったのです♪

こうして、なるべくきれいな模様の貝殻を取っておき、
ズボンのポケットなどに入れて、時々吹いて遊んでいました。
地元の子どもたちに教えると、喜んで練習していましたし、
古くから住んでいる人たちも、この貝笛は知らなかったようです。
そしていくつかの貝殻を、袋に入れて持ち帰ってきたのですが・・・

人気のない雄大な自然の中で、高く澄んだ音を出していた貝笛は、
富山の家続きの我が家では、吹いてみるのもはばかられる感じです。
田畑に出てさえ、近所の人々に不審に思われそうな気がする。
結局は、あの人気のない自然の中でないと似合わない、ただの貝です。
でも今月末に山でバーベキューをやるときに、吹いてみようかな!