クリック募金

近年、企業活動に対して、社会的責任を求める声が高まっています。
企業が利益追求に走って、環境を壊したり、戦争を助長することを戒め、
利益だけでなく、より良い社会を作る一員となることを求めるものです。
去年は「偽」の年と言われて、食品の不当表示が騒がれましたけど、
ただ法律を守ればいいのではなく、もっと積極的な社会貢献を求めて、
企業が様々な市民活動を応援するところまで求めるものです。

そうした要請に応えて、すでに積極的に対応する企業も出てきました。
たとえば食品会社でも、伊藤園日清食品フジッコなどでは、
法律では許されていても、遺伝子組み換え食品は使いませんし、
今月には明治製菓で、遺伝子組み換え食品を使ったチョコレートを、
自主回収することを決めて、すでに「お詫び」広報も出しています。
http://www.meiji.co.jp/corp/news/20080319/index.html
これらはもちろん、市民活動がきっかけで広がった動きでしょう。

さらに嬉しいことに、企業はその信頼性をアピールするために、
様々な市民活動を応援することを、積極的に打ち出すようになって、
それぞれの企業は、独自に環境保護活動を始めるようにもなりました。
こうした活動は、法的な義務として課されたわけではないのに、
企業は自ら積極的に、社会的責任を引き受けるようになったのです。
その一つのわかりやすい活動として、クリック募金というのがあります。

コスモ石油は、シルクロード緑化や熱帯雨林保全のために!
http://www2.cosmo-oil.co.jp/kankyo/charity/
エイブルは、難病の子どもと家族の支援や発展途上国のワクチンに!
http://www.able.co.jp/company/contribute/new-action/clickable/
カカクコムは、盲導犬支援や子どもの教育支援や骨髄移植推進に!
http://kakaku.com/donation/
全労済は、ブナ林復元作業やインドネシア林保護や遺児への奨学金に!
http://www.zenrosai.coop/zenrosai/bokin/index.php

その他、日本製粉ユニセフ支援に!、日本通運は「子どもの森」計画に!
JOMO障害者スポーツ支援に!、キリングループは森林保全に!
そして宝酒造は、「田んぼの学校」棚田ネットワークに寄付をします。

こうしたクリック募金は、市民の意識に応じて増やすことが出来る、
ネット社会ならではの、市民参加型広告の新しいスタイルです。
僕らはクリックすることで、企業にその意思を伝え、企業はまた、
利用者の関心の高さに合わせて寄付をしながら、広告が出来るのです。
そうしたクリック募金を、まとめて紹介しているサイトもあります。
http://www.dff.jp/index.html (クリックで救える命がある)

こうした企業は、まだほんの一部でしかありませんが、
企業の役割が、経済利益ばかりではないと認識していると考えれば、
これからの社会に、また新しい希望が見えてこないではありません。
個人も企業も行政も、おカネの使い方さえ間違えなければ、
もっと過ごしやすい、気持ちよく暮らせる社会になると思うのです。