近所の歌姫

我が家から3軒隣で、よく知っている家の娘さんが、
「平成17年度 NHKのど自慢 チャンピオン大会」
なんてのに出て「TAXI」とかいう歌を唄っていた。
彼女の歌は一度町内の集まりで聞いたことがある。
たしかにうまいし、お父さんも本格的に上手に歌う人だ。

残念ながら3人選ばれた賞には漏れてしまったけど、
賞を取った3人には、確かに共通した力があった。
歌わずにはいられないものを歌っている自然な力だ。
人の歌とは、もともとそういうものなのだろう。
楽しい歌にしても悲しい歌にしても、その歌の心が、
歌う人の気持ちにピッタリと寄り添ったときに、
不思議とうまい下手を通り越したような何かになる。
今回選ばれた3人にも、確かにそんな何かがあった。

その中でもグランプリを取った韓国の女性は、
日本語が話せるわけでもないのに、日本語の歌詞が、
ちゃんと心を打つように届いてくるから不思議だ。
言葉には何か、それぞれの意味以上のものがある。
今度は「TAXI」なんかではなく、もう少し、
彼女の内面を聞くような歌を聴いてみたいものだ。
今回のグランド・チャンピオンは選曲も良かったよ。